SLIDER 場外乱闘・番外編 しぇんゆう

 「しぇんゆう」…酩酊しているとこう発音する。

 正しくは「戦友」、別にシリアスに表現しなくてもいい。わかりやすく言えば友というべきか…。学生時代からの親友、お客さん、なぜか展示会でよく会う競合他社の営業マン、ある業界で長らくそこにいる者。など、同じ業界で長く働いていると、気づけば20代の頃からいた人が30代、40代へといつの間にか歳をとっている。

 中にはあれよと出世して、ときには大きな助っ人となり、大いにお世話になることもある。自分はなんだか最近そんな人間関係がとても大事に思えてくる。

 仕事で絡みがあってもそんなに個人的な接点がなくても、歳を取るとついつい人との話が長くなるもので…。若い時の虚勢はどこ吹く風、昔の話や自分の身の回りのこと、他愛もない出来事や恥ずかしいことをついつい暴露してしまったりする。なんだか競合他社の人も同じような経験をして苦労もあるということを置き換えて考えるとそれはときに心強い「戦友」みたいな感覚になるんだなと。

 最近一番嬉しかったのは、某大手メーカーのP社に居る戦友から届いたメール。それはBCCメールではなく、約2年振りに「藤田くんお元気ですか?〜」的なくだりからそのP社のイベントや最近のトピックの案内ついでなんだけど、なぜこのメールが自分の印象に残ったのかというと、よくあるBCCではないのと、あまりにも久しぶりすぎて「この人マメだな〜」と関心してしまったからである。とにかく彼は、その昔はサーフィンの某ポイントのローカルではまぁ面倒くさいというか、触らぬ神に祟りなしというか、あまり関わりたくない存在なんだけど、あまりにもキャラが180度転換したのかフリなのかは知らぬが、そのブランドイメージを体現しているところに何だか大人になったというか、そういう時間の経ち方に妙に「しぇんゆう」という言葉が脳裏によぎったのである。

 思わず自分も彼に電話をして誘ってくれたことの御礼を述べて、少し世間話をした最後に「ごくごく少ない繋がりかもしれないけど、オレたち会社は別だけど長く同じ業界にいたもの同士としては『仲間』だし、そういうヤツとは会いたいからある意味きっかけを投げた」ようなことを言われて、他愛もなく見落としがちなそんな気遣いについ自分の頭と心の中に「しぇんゆう」という言葉が浮かび、なんだか嬉しい気分になった。とあるお昼時の出来事なのでした。

☆招かれざる者、わからないヤツには当然の制裁。