SLIDER 場外乱闘・番外編 CHOCOLATE 20 YEAR ANNIVERSARY

 今年、2014年はChocolateのブランド設立20周年ということで、世界中のメディアがその軌跡や関連ニュースを報じています。ここで今さらこの素晴らしいカンパニーについての説明は不要とは思いますが、Chocolateとは1994年に立ち上げられたGirlの姉妹カンパニーです。
 その存在を世界中のスケーターが知ったのは、Girlの輝かしきデビュー作となった『Goldfish』(’94年)に収録されたChocolateのプロモセクション。パウロ・ディアズ、ガブリエル・ロドリゲス、シャミール・ランデル、ベン・サンチェス、リチャード・マルダー、マイク・ヨーク、チコ・ブレネスがオリジナルメンバーとしてスケーティングを披露し、新たなカンパニーの幕開けを飾りました。OGメンバーの中で現在もシグネチャーモデルをリリースし、メインストリームのレベルで現役プロとして活動し続けているのは、チコひとりのみ。リスペクトです。



 そして'95年にはChocolateから『Las Nueve Vidas De Paco』と題した1stビデオがリリース。スパイク・ジョーンズの西部劇をテーマにしたディレクションのもと、ニューメンバーとして故キーナン・ミルトンを加えてド渋なスケーティングが繰り広げられました。その後も、キーナンの盟友であるジーノ・イアヌーチがチームに加入するなど、話題に事欠かない不動の人気を誇るカンパニーへと成長していきました。チームライダーの数々のパートをこれまでにリリースしてきましたが、中でも、Girlの2ndビデオ『Mouse』のChocolateセクションに収録されたキーナン・ミルトンのパートは名作中の名作だと思います。ここではジーノも2カット友情出演しております。



 個人的にChocolateの魅力とは、スーパースター揃いのGirlにはない渋みあふれるスケーターで構成されたチームと、アーティストのエヴァン・ヒーコックスが手がけた秀逸なグラフィックにより築き上げられたブランドイメージです。現在のチームにはマーク・ジョンソン、ケニー・アンダーソンらベテラン勢に加え、ヴィンセント・アルヴァレス、イライジャ・バール、スティービー・ペレズやレイヴン・ターシーといったアップカマーという幅広いタイプのスケーターが在籍。昨年、発表されたジェリー・スーの電撃移籍も大きな話題となりました。



 9月末に発売されるSLIDER最新号では、そんなChocolateのブランド設立20周年を記念した特集記事が掲載されます。8月1日にLAで開催されたエヴァン・ヒーコックスのアートショーの模様をはじめ、Chocolateのさまざまな面子が登場します。見逃せない内容となる予定ですので、是非ともお見逃しなく。それまでは、Chocolateの20年に及ぶ軌跡を振り返ったリミックスビデオをどうぞ。