デッキスポンサーはCliché。フランスから世界に発信しているヨーロッパのデッキブランドだ。2年ほど前、フランスの本社から直接話がきてFlowとしてサポートされることとなった。でも、「なんでClichéなの?」ってよく聞かれる。だから今回は、僕がClichéに入った経緯を話そうと思う。
2年ほど前、19歳だった僕にはデッキのスポンサーがなかった。ちょうどそのころ、僕のスポンサーミービデオがYouTubeにアップされて、思った以上にいろんなブランドからお誘いを受けた。海外からのお誘いもチラホラあったが、なんだかしっくりくるブランドがない。「どうせつけるなら長く在籍できる、自分に合ったブランドに入りたい」と思っていたからだ。
結局いいサポートも決まらないので、自分でアメリカに行って探そうと初渡米した。滞在期間は3ヵ月弱。今思えばかなり無謀(笑)。大して英語も喋れず、特別ツテがある訳でもない。今思えばかなり無謀(笑)。結局何もできずに2ヵ月が経ち、帰国日が近づいてしまった。完全に自分の力不足。痛いほど自分の無力さを知った。
転機が訪れたのは、帰国1週間前。もうデッキのサポートなど諦めかけていた時だった。サンディエゴで開催されている、合同展示会のASR(日本で言うインタースタイルの巨大版)に行ったときだ。そこで、もともと僕を直接サポートしてくれている、オーストラリアのベアリングカンパニーのModus Bearingsのマネージャーが来ていたので合流。彼に今回の旅のことを話したら、「なんだ幸太はデッキのスポンサーがないのか? だったらオレがClichéと仲がいいからビデオ送っといてやるよ!」と言われ、実際すぐに僕のスポンサーミービデオを送ってくれたようだ。
数日後、帰国直前にClichéのチームマネージャーから直接「お前をサポートしたい!」と連絡が来た。いきなりのことにビックリしたので「少し時間をくれ」と言って待ってもらうことに。
帰国して、数日後に行われた横浜でのインタースタイル。ここでまた、別のブランドから好条件でのお誘いがあった。さらに会場で滑っていると、このVHSのコラムニストでもお馴染みの、Clichéの代理店であるAdvance Marketingの田中憲治氏から「池田幸太くんだよね? なんかね、Clichéの本社から池田幸太を確保するように言われてるんだよね、よろしくね!」と声をかけられた。
話の流れの速さにビックリ。でもこれで確信した。Clichéは本気で僕をサポートしてくれようとしている。断る理由もなかった。やっと僕のデッキスポンサーが決まった。どんなに不利な状況でも、“進んでいれば必ず誰かが認めてくれる” と、改めて実感した。
それから2年。去年はClichéの本拠地フランスも訪れ、僕の中での国境はなくなった。そして2012年の3月中旬からは、年内リリース予定のビデオの撮影のため、Clichéのメインチームに紛れて香港へ撮影に行ってくる。Never Give Up!!!!!!!!!!!
Kota Ikeda
@kohtaikeda