スケートコンテストがどうジャッジされているのか知っておくべき10の項目

 オリンピックを控え世界各地でますます盛んになるスケートコンテスト。コンテストではどのようにジャッジを行っているのかを、ジャッジ側の目線で綴られたRide Channelのコラムの日本語訳がDVSやMatixの輸入代理店であるFusion Inc,から届いたのでここでご紹介します。
 元プロスケーターで現在はTampa AM/PROの運営に関わっているポール・ジッターによるコラムは、コンテストでの栄光を目指すスケーターは必読です。

 多くの人が経験したであろうスケートコンテスト。ジャムが終わると仲のいいヤツはみんな「ヤバかったね!」と言ってくれたのに、結果が発表されると97位。しかも1トリックしかメイクしてないヤツに10ポイント負けてる…なんてこともあったでしょう。「なぜだ!?」と思うかもしれませんが、それはもしかするとアナタに際立つスタイルもなく、特に目にも止まらない、自分が思っていたようなランではなかった可能性があります。
 そこで自分の親をジャッジ席に送り込む前に、採点時に何が起きているのか知っておいてほしい点をいくつかまとめました。

 

1. スポンサーのバイアス

 コンテストの際、ジャッジはスポンサードされた有名なスケーターに好意的な採点をする傾向があります。しかしこれはスケート業界の政治とは一切関係ありません。まず“彼”がなぜ有名になり、スポンサードされているか、その理由を考えてみてください。彼はシビれるようなライディングをして多くの人々を魅了することができるからです。
 まったくの無名のスケーターが同じようなことができる確率はとても低いでしょう。なので、もしコンテストで同じレベルのランをしたのに知名度のあるスケーターが自分よりいい順位に入っていることがあったら、これが理由のひとつです。

 

2. 新しいことへの挑戦への評価

 ’90年代後半、Tampa AMで当時Osirisのライダーだったデイブ・コインは、自分のランですべてのトリックをメイクできませんでした。しかし残り5秒で絵に描いたように完璧なピラミッド越えのBs 360キックフリップをメイク。それは当時、私を含むジャッジ全員がビデオパート以外で初めて生で見たトリックでした。彼はこの一発でセミファイナル行きを決めました。
 不公平に感じるかも知れませんが、長年ジャッジを務めているジェイソン・ロスマイヤーのコメントを引用すると「珍しいトリックにはいいスコアを付けることが多くなるし、逆に見慣れ過ぎたトリックには『またか…』ってなるね」

 

3. 繰り返すことへの減点

 どんなに素晴らしいランができたとしても、誰も同じランを繰り返し見たら飽きてしまいます。例えば予選で難しいトリックを組み合わせたランをスムーズにメイクし90ポイントを獲得し、見事セミファイナルに進んだとします。そしてセミファイナルでまた同じランをやったら85ポイントかそれ以下の採点になることは確実です。

 

4. トリックの難易度と採点は別である

 理論的にはトリプルキックフリップの方が普通のキックフリップより難しいので高得点が期待されます。しかし実際にはそうはいきません。
 X-Gamesのジャッジであるデイブ・メティはこう話しています。「最近多くのライダーや親御さんから『どのトリックが高得点なのか?』って質問を多く受けるけど、私はいつも『会場でジャッジ席に着いて実際のトリックを見てみないと分からない』って答える。もしかしたら、それが信じられないようなかっこいいトリックに見えるかもしれないし、そうじゃないかもしれない」

 

5. キッズの採点も大人と同じ

 ジャッジの多くはキッズだからと言って甘い採点をしないように気を付けています。しかし、ゆるく採点してしまう場面も実際ありますが、逆にあえてポイントを与えないときもあります。ウンコ座りみたいなスタイルで巨大なデッキに乗ってるんですよ? かっこいい?

 

6. スタイルの重要性

 ジャッジは全員難しいトリックをライダーに望みますが、良いコンテストランには難易度よりも重要な要素があります。
 バーチカルのコンテストで長年活躍し、ジャッジもこなすようになったスティーブ・キャバレロはボブ・バーンクイストのシグネチャートリックを例に出しこう言いました。「スイッチのステールフィッシュが難しいトリックだとしても、もし誰かがレギュラーでスタイルのあるステールフィッシュをやったら、僕は彼の方にポイントを付けるだろう」と。難しいトリックを評価しながらも、それは彼が追い求めているものではないとのコメント。

 
7. 親御さんの影響

 採点について文句を言ってくる親御さんによりジャッジがお子さんのポイントを減点したという記録は残っていませんが、もしそのような行動を取れば、少なからずその“あまり良くない印象”を持ったまま、お子さんの次のランを採点することになります…とだけ、言っておきます。

 

8. テクニカルとハンマーのジレンマ

 どんなスケーターもどこかで陥る葛藤。シェーン・オニールみたいにスイッチ360ダブルフリップができるテクニカルなスケーターもいるし、サミー・バカのように普通の人が登りもしないような高さからドロップするようなハンマートリックを得意とするスケーターもいます。
 ではこのどちらがコンテストで高ポイントを獲得できるか? となると難しい質問です。
 ただひとつ注意しなければならない点は、ハンマー系のトリックをやるなら必ずメイクしなければならないということです。もしハンマー系を選んだならメイクしないと病院行きになることもあります。
 テクニカル/ハンマーどちらも平等に採点するように心がけています。

 

9. マニュアルだけでは勝てない

 マニュアルが最も難しいトリックだということには多くの人が賛成してくれるでしょう。どんなジャッジもキッチリとマニュアルを織り込んだランにはいいスコアを付けてくれるはずです。
 しかし、長年コンテストを見てきた人はこう言うでしょう。「フェイキーマニュアルからフェイキートレをいくら練習でメイクできたとしても本番では必ずコケる」と。

 

10. 歓声はスコアにつながらない

 観客は派手なトリックを好みます。天井の梁からのドロップやスパイン越えのバックフリップなどは会場を大いに盛り上げます。しかし採点方法に騒音計が採用されない限り、本人の期待とは裏腹に低い順位で終わるでしょう。そしてお決まりの「ジャッジは何を見ているんだ!」の一言とともに怒鳴り込んで来ます。しかしいいジャッジこそ見ています。
 しっかり見ているからこそ歓声に惑わされず冷静に、どんなトリックをしたか? ランの流れなど採点に必要な点だけを見ているのです。

 


Tampa Pro 2011を制したデニス・ブセニッツのウィニングラン。フリップやレッジトリックに加え、マニュアルをバランス良く組み合わせたフロウ溢れる最強のランをチェック。

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