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スケートインダストリーにおける競合同士の歴史的ビーフについて
──歴史的スケートビーフ

2018.01.11

 どの世界でも競合同士によるビーフが存在すると思います。それはスケートインダストリーも然り。
 1997年にダニー・ウェイがヘリコプターからバーチカルにドロップした歴史的瞬間にも競合メディア同士のビーフが巻き起こりました。TWSが独占記事を作成するためにその瞬間をオフィシャルで撮影していたにも関わらず、ダニエル・ハロルド・スタートという伝説のスケートフォトグラファーが遠くから望遠レンズで盗撮したことでThrasherにすっぱ抜かれたのは有名な話。ロケーションは空港の駐機場だったのですが、なんでもスタートは空港職員の格好をしてこっそり現場入りしたとか。昔からThrasherとTWSは犬猿の仲として知られています。
 そして、先日Blindからリリースされた1991年のボードシリーズの復刻版であるTributeシリーズも、スケートカンパニー同士による歴史的ビーフの産物。'80年代後半はSanta Cruz、Vision、そしてPowell Peraltaという大手スケートカンパニーが市場を牛耳っていた時代。そんな中、World Industriesが台頭し、マーク・ゴンザレスによるBlindというスモールカンパニーが派生。そして時代は’90年代に突入し、スケートの潮流もバーチカルからストリートへ、カンパニーもビッグからスモールへと移行しつつあり、シーンにさまざまな変化が起きていました。まさにスケート史の大きな転換期。
 このようにスケーターがカンパニーを立ち上げるというムーブメントを大手であるPowell Peraltaがバカにし、アドを通して彼らを攻撃したことでこのボードシリーズが生まれたのです。BlindがPowell Peraltaのスカル&ソード、トニー・ホーク、パー・ウェリンダーのモデルをデフォルメし、剣をバナナ、鷹をドードー鳥、戦士のスカルの鎧をプロテクターに置き替えるというユーモアあふれるパロディを制作。こうして、両者のビーフによって歴史的シリーズが誕生したわけです。ちなみにBlind(※盲目)というブランドネームも、ゴンズがかつて所属していた大手Vision(※視覚)への当てつけ。小生意気な若者で構成されていた当時のスケートコミュニティには実に多くのビーフが存在していたようです。
 おててつないでみんな仲良くもいいですが、ときに健全なビーフがあれば何か面白いものが生まれるかもしれないと思う今日この頃。ということで、ビーフの引き金となったダニー・ウェイの写真とPowell Peralta vs Blindのアドをどうぞ。

--MK

 


写真左がダニエル・ハロルド・スタートが盗撮してThrasherに売りつけたと思われる写真。
右はTWSの表紙。もちろん、Thrasherの紙面に掲載された写真のほうが先に世に出るはめに。

 


写真左が「すぐに倒産するから買うなら今のうち」とスモールカンパニーをバカにして攻撃したPowell Peraltaのアド。
右は「拝啓ジョージ(・パウエル)さま、あなたは正しい! ということで大手の真似をすることにしました。僕らの新しいモデルの写真です。大丈夫ですよね? 何か問題があればまたアドで教えてください。PS - 僕は自殺したほうがいいかな? マーク・ゴンザレスより」とのBlindのアンサーアド。

 


ダニー・ウェイのヘリコプタードロップ。


Blindの名作『Video Days』。
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