掛け替え

 先週の出来事。「朋あり遠方より来たる、また楽しからずや」と言っては変ですが、関西から友人が家に訪ねて来ました。「せっかく東京来たのでストリートで滑りたい」との要望があったので家からプッシュで10分、ひとつ隣の駅前のスポットへ。そこには極上の縁石があるのですが普段はセキュリティが厳しく、ちょっと滑ってはキックアウトを喰らって終了〜というのが定番コース。ところがどうでしょう、その日はそこで2時間近くも縁石にありつくことができました。ほとんどの場合、街でのプッシュは注意され最悪の場合職質までされるのですが、スポットの横を通りがかった巡回中のお巡りさんも見て見ぬふり。わざわざご丁寧に通報して下さる通行人もいなかったのでしょう。これも近年注目度がますます上昇中のスケートボードが世に認知されてきたからに違いない…。まぁ、人様の作った建造物に勝手に怪しげな固体物を塗りつけ、板で乗り上げてはゴリゴリと角を削り、意図せずともそこを真っ黒にしちゃうもんでそんな甘い話ではないのですが、ふたつとて同じ条件の縁石というものはなく、スポットとして成立する縁石であれば我々はそれだけで十分楽しめるってもんです。
 あれは僕が中高生くらいの時の話、雑誌のシークエンス写真を見て驚いたのがFs 5-0 to Ss Kグラインドへの掛け替え。比較的やりやすいレールでの掛け替えトリックのあれこれは上手い先輩らがやっているのを目にしては盗んでというのをやっていたのですが、縁石でそのコンビネーションというのは見たことがなく(もちろんビデオ学習不足なのですが、Blind『Tim and Henry’s Pack of Lies』(’92)でブライアン・ロッティが初めて披露したという情報も)目から鱗でした。「5-0からスイッチK? 絶対テールスライドにしかならないさぁ!!」なんてね。後にとうの昔から掛け替えトリックも相当なヴァリエーションがあることを知り、先人の偉大さを思い知った次第です。だって、バーチカルの人だと思っていたダニー・ウェイが今観ても凄いのを連発するんですから(笑)。
 今ではいくらかできるようになったそんな掛け替えトリックの魅力とはやはり、掛け替える瞬間の忙しさと感触、スタンスや板の向きが入れ替わったり、複数のトリックを1回で楽しめることでしょう。創造・工夫次第でいくらでもヴァリエーションが広がります。最近だとトーリー・パドウィルらがその最先端を行ってますね。難しいトリックをさも簡単に覚えてしまう近頃の若いスケーターはいざ知らずですが、基本的にはひとつひとつのトリックをしっかりとマスターせずにはメイクに辿り着けません。1+1=2のように単純にはいかないこれらコンビネーションはその場所の特性を生かしたストリートで上手いことキメるとオシャレ度アップも間違いなし。あなたはどんな組み合わせで攻めますか?

─Kazuaki Tamaki(きなこ棒選手)

 

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