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 僕の身近にいる人はみんな車好きだ。父親も、そして兄貴的な先輩でありス…
──第6回 : 僕と車と上田 豪

2012.03.19

 僕の身近にいる人はみんな車好きだ。父親も、そして兄貴的な先輩でありスポンサーでもある組長こと上田 豪。このふたりは僕の中でも稀に見る車好きだ。車の話をさせたらノンストップで1日中しゃべってるような人たち。
 ちなみに彼らに面識はない。だがふたりともものすごく会いたがっている。車のことでアツく語り合いたいらしい。「お願いだから僕が一緒にいる時に会わないで欲しい」と、心から思っています。

 そんな彼らをよそに、僕は小さいころから車やバイクなどにまったく憧れや興味を持たなかった。というのも東京にいれば車がなくても全然問題ないんだよね。バスも電車もどこにいても数分で乗れて、数百円払えばどこでも行けてしまう。むしろ車を持っていた方が毎月の駐車場代や維持費、街に出れば数分止めておく時の駐車代、ガス代とすべてに出費がつきまとう。結果、公共の交通手段が安くて便利なのだ。

 僕が思うにこれが現代の“若者の車離れ”の発端だと思う! 別に悪いことではないけどね!
 僕もそんな公共の交通手段をずっと使っていた、むしろ免許など取る気もなかった。けどそれに唯一反対するのが組長、上田 豪であった。

 ツアーに行けば僕を助手席に乗せて、走り行く数々の車を指差し、僕の耳元で「あの車はどうだ? あの車は速いぞ~! 幸太があんな車に乗ってスケートしにきたらかっこいいな~」などとささやく。
 それ以外の場でも、車の魅力やメリットなどを延々と語ってくる時もあった。

 そんな組長の話を一刀両断! 冷たくあしらうこと3年! 僕の気持ちが傾いていた。「これが影響力というものか?」徐々に車の便利さかっこよさを理解しだしている。
 このとき僕は21歳、去年の話だ。車のことを考えれば考えるほど、公共の交通手段に対して不満が増えてきた。
 10代はずっとスケートだけしてきた。金もなかった。バイトをしながらスケートしてた時期もあった。ただ今は違う。スケートだけで収入を得て余裕も出てきている。
 そして僕は車の免許を取得し、車を買う決心をした。

 これを知って一番喜んでいたのは車好きの父親、ではなく組長、上田 豪だった。
 まだ免許も取得していない僕に、毎晩のように車のネット販売ページを送りつけてきたり、パーツの画像を送ってきたり、誰よりも早く頼んでもいない車探しをしてくれた(笑)

 そして2週間で取得できる合宿免許へ! この合宿中、何人もの友達から心配の電話をもらった。内容はみんな一緒。
 「幸太、学科とか大丈夫?」
 自分はどんだけ馬鹿キャラで通っているのだろう? みんなの心配とは裏腹に模擬試験などテストはすべて一発合格でこなし、予定通り2週間で卒業。そして地元に帰り次の日の朝イチで運転免許試験センターへ!
 そして1発合格!
 たった16日間で免許を取得した僕は帰ってすぐに車探し! もちろん探している間にも上田 豪から次々と物件が送られてきた。

 結局欲しいと思う車に出会ったのは免許をとって2週間後。迷うことなくその車を購入。1ヵ月ですべてが終わった。
 無事に納車も終わり、自分がスケートで稼いだお金で買った車。とにかくうれしかった。

 でも、僕よりも喜んでいたのは、もちろん組長、上田 豪だった…。そして最近は、僕の車のパーツを必死に探してくれている…。

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