気がつけば、スケートを始めてからもうかれこれ28年の月日が経ちました。初めて観たスケートビデオはたしかPowell Peraltaの2ndビデオ『Future Primitive』だったと思います。それ以来、さまざまなビデオを観てきました。Powellに始まり、Santa Cruz系、H-Street、411VM、World Industries系、Girl系、イーストコーストの作品群などなど。その中でも、いろんな意味で印象に残るビデオパートがあります。それは、1992年にリリースされたBlind『Tim & Henry's Pack of Lies』のヘンリー・サンチェス。
BGMなしのEMBでのラインからパートが始まるのですが、レンガの地面をカタカタと走るウィールの音だけでワクワクしてしまいます。そして当時はみんながHip-Hopを使っていた中、あえてブラック・サバスという選曲もたまりません。難度の高い革新的なレッジトリック、スピードの速さ、スイッチスタンス。当時にしては、時代の先を行きすぎたスケーティングをみせています。
ヘンリーは大切な局面での判断を誤り、残念ながら現在はスケートシーンから姿を消していますが、彼がスケートシーンに残したインパクトの強さは計り知れません。今一度、このパートを観て、ヘンリー・サンチェスの偉大さを改めて実感しましょう。
--MK