日本人スケーターが海外のスケートカンパニーからシグネチャーモデルをリリースするということは、この上なく喜ばしいことだ。’80年代にはSanta Cruzから豊田 貢、’00年代にはCity Starsから米坂淳之介、Decaからは岡田 晋、そして5boroから漆間正則と石沢 彰など。
先日FESNのオフィスを訪れると、Fat Brosのボスが満面の笑みで、とあるデッキを手に登場した。フランス発のカンパニー、Magentaからリリースされた森田貴宏のゲストボードだ。自分もメール翻訳という形でデザインのやり取りを手伝っていただけあり、当の本人が初めて自身のモデルを目にする瞬間に立ち会えたことがうれしかった。感慨深いというか、何たる偶然。
グラフィックに使用されたカラーは赤と白という、もちろん日本国旗の配色。そして中央に描かれているのは、日本を象徴するトキ。デザイン構築のプロセスで他にもいろんなぶっ飛んだ案が出ていたが、Magentaのブランドイメージと森田氏のアイデアを組み合わせ、このグラフィックに落ち着いたということだ。
遙か離れたフランスから日本へとゲストモデルのオファーが到来する。素晴らしいことだと思いませんか? それも独自のスタイルを貫いたことの賜物だろう。ともなれば、今後の森田貴宏の動向にも注目したいものだ。
--MK