スケートのビデオパートにジャズがもっとも効果的に相性よく使われているのが、'96年の『eastern exposure 3: underachievers』でのn.y.cパートではないか。冒頭のハミルトン・ハリスがイエローキャブライドをかましたあとに、余裕シャキシャキで後ろ手組みプッシュの入りは、普通にカルチャーショックを受けました。夜のフッテージが多く、NY界隈出身のスケーターのみで構成されているのもリアリティがあっていい。後半に、ゲイブ・モフォードがHufのラインを追い撮りしているんだけど、それを冷静に引きで撮っているダン・ウルフの立ち位置とかも自然な感じで痺れます。ちなみに追い撮りのフッテージは同じ年にリリースされたRealの『Non-Fiction』に収録されている。それにしてもこのパート、15年以上経っても色褪せない。このパートを見る度に、夜のストリートへ繰り出したくなる衝動に駆られる。いろんな意味で即興。
ビデオパートっていろいろな役割や目的があって作られるんだろうけど、観る側が純粋にスケートしたくなるモチベーションを駆り立ててくれるビデオパートが、個人的にはもっとも優れたパートなのではないかと思います。アぁ~ィい!!
--KE
モノクロってのもベタでいい。ライアン・ヒッキーのよれ具合とか絶妙。