VOL. 018
はい、というワケで今回も温故知新しちゃいます。この『Ohio Skateout』は1988年にあったコンテストの映像作品です。当時はVHSでリリースされていて日本国内の流通も少なく、値段も¥6,000くらいしていたので先輩からのダビングに次ぐダビングものを'90年くらいにようやく見られて大興奮したという、まさに裏ビデオ状態な逸品。それがナゼか'06年にDVD化されたものです。オープニングからクリスチャン・ホソイのスローモーションラインで始まって、まさに「これがホソイの着こなし方ァッ!!」(ラジカルスケボーズより抜粋)と震えます。とにかく23年前のスケートシーンを体感していないとこのセクション、この着こなし、この選曲で見続けることは不可能かも知れません。この時点で日本のマーケットでどれくらいの需要があるかわからない作品ですが、これを輸入販売してしまっているAdvanceには足をむけて寝られませんね。オレなんか当時のヒーローや憧れのトリック満載で、今後の自分のスケーティングにモロに影響出ちゃいそうで、見ていて懐かしさとともに新発見などもありまさに古きを温めて新しきを知る状態です! 当時のコンテスト映像は全ランが見られてライン組や失敗したトリックのケアの仕方など、ひとつの流れとして大変参考になります。伝説のトミー・ゲレロのベンチにデッキ引っかかりで途中でラン不可能となってからデッキが取れるまでの会場の盛り上がりなどは激アツです。そしてアメリカン・プッシュの帝王ビル・ダンフォースが激渋です。彼のレイバックは流石です。トニー・ホークがストリートのコンテストに出ているのも見物ですね。鬼スラムからの池ポチャでほかの人のデッキを借りてからのアールtoバンクでのノーハンド・オーリーエアーはこの時代の完成度としてはズバ抜けていてビビります。そして予選、準決勝ときていよいよ決勝です。ランはノー編集で垂れ流しが多いのでダレてしまいますが、決勝でのトミー・ゲレロとクリスチャン・ホソイのランは特にパーフェクトでスタイリッシュで憧れます。ホソイの最後の〆のGターンには憧れ過ぎて焦げちゃいますね。そして23年前からゴンズ人気は絶大です。会場熱狂のなか決勝ランがスタート。乗れ過ぎててあせります。この時代の安定感として最高級。惜しくもパーフェクトなランではないですが、貫禄さえ感じさせ半端ない存在感です。そして結果はトミー・ゲレロが優勝ですが、その他にも見どころ満載の60分です。しかしこのコンテストにジェフ・ハートセルが出ていたことに驚きです。