VOL. 019
この作品は過去に411VMであったAround The Worldシリーズの続編といった感じ、俗に言う発展途上国といったスケートボードが浸透していない地域にスケートトリップをしにいくドキュメンタリー作品。日本語字幕もあり、大変わかりやすくスケーターたちの心情も伺える良作。今回は過去にシベリア特急でトリップをした時の終着地からスタートしベトナムのホーチミン、カンボジアのプノンペン、タイのバンコク、そしてミャンマーまでのトリップを収録。都市部ではちょうど旧正月の時期だったので休みの会社なども多く普段出来ないようなスポットでも滑れたようです。ホーチミンではみんな慣れないバイクに乗り街中をスポットシークしつつ攻め込みます。そして文化、人種の違いに驚きつつもその土地土地でしっかりとフッテージを量産していきます。そしてやはり過去のAround The Worldシリーズからのイメージ通り主役的ポジションのスケーターはケニー・リード。彼は本当に旅と東南アジアが似合います。ホーチミン郊外では新しいビル郡が多く、極上スポットに良質フッテージたんまりニンマリです。でもそのビル群以外のスポットは路面が悪くしんどそうです。そしてひと際イケメンで乗れてるスケーターがいるなーと思ったらローレンス・キーフでした。彼の乗れてる感と着こなしスポット使いは要チェックですね。ちなみに今は東京に住んでいて生で彼のスケートを拝める機会もあるので出演していることにうれしさ倍増です。そしてこの作品のいいところはその国の文化にも触れスケーターの視点での感想が聞けるのでナイスです。キングコブラの心臓を食べた後の言葉セレクトとかはまさにそうですね! 一行はカンボジア入りをし、その生活の格差にと街灯がなかったり交通設備が行き届いていないといった点に驚きを隠せないでいます。そしてアンコールワットなどを巡ってからタイのバンコク入りをします。そこでまた一行はカンボジアとは逆に都市化されている街並に隣国とに格差に驚いています。この旅の中でバンコクで一番スケートをし、フッテージを残しているような感じがします。極上スポットも多数で参加スケーターの十人十色な街使いを見れてナイスです。このようなトリップものではスポットかぶりが多いので、よりスケーターひとりひとりの個性が前面に出てきて面白いですよね。そしてミャンマーでは国内情勢や黄金の寺院郡などに触れ、フッテージを残して行きます。やはりアクシデントなどもつきものだったり旅の移動の疲れも見れたりとスケーターの内面も捉えていて素直にスケートボードを持って旅に出たくなるような作品です。とにかく普通のスケートボード作品とは違い旅のドキュメンタリーな作風なので見る価値ありですね。いやー、本当にスケートボードって素敵ですね。