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 プライベートな話になりますが、先日僕が勤めるショップのボスが実に15…
──BLACK BENCH

2013.12.06
 プライベートな話になりますが、先日僕が勤めるショップのボスが実に15年ぶりくらいにカリフォルニア州はサンフランシスコを訪ねてきました。彼の地には今、僕らの街とつながりの深いフランス、ボルドーのカンパニー、Magenta Skateboardsのレオ・ヴァルスがワイフと暮らしているのと、最近Magentaに加入し、今週末に開催されるG-SHOCKのイベントに参加するため日本を訪れる予定のベン・ゴアも住んでいるということで、現地では彼らにいろいろとお世話になり、とても楽しい時間を過ごすことができたようです。そして何より忘れてならないのが、現在サンフランシスコを拠点に活躍する写真家で“西川口のマラドーナ”こと、ケン・ゴトーの手厚い歓迎のおかげで、ボスの旅は最高のものとなったようです。今回いいお取引ができたこと、古い友人に偶然再会できたのと、不味いメシを食わないですんだこと、すべてケン・ゴトーのサポートのおかげであったようです。単身で海を渡り、一生懸命すべきことに取り組み、現地の信頼を得たケン・ゴトーにこの場を借りて感謝と尊敬の意を伝えたいと思います。
 そんなアメリカ帰りのボスからとても感慨深い土産話を聞きましたので、今回みなさんにもおすそ分けです。

 ここ最近よくビデオに出てくるスポットで、以前からちょっと気になっていたところがありました。サンフランシスコのどこかであることはわかっていたのですが、その立ち位置というかスポットとしての分類が謎な場所で、そこは広い公園の入口のようで、駐車スペースのようにも見える場所。そんな広々とした空間に不釣合いの極上の大理石ベンチが絶妙な配置で鎮座しているので、「スケートのために用意されたのか?」と思ってしまうほど完璧なシチュエーション。最近の映像だとTWSの『The Cinematographer Project』でのダン・ウルフの作品の中でデニス・ブゼニッツがハイスピードなラインで攻めまくり、最終的にFsブラントスライドのFs180アウトという仰天トリックを披露している大理石ベンチ。もっと最近だとFTCがサポートし、SFの今を支える若手スケーターが多数登場する『SF STATE OF MIND』という作品中でかなり頻繁に登場する大理石ベンチ。
 どうやらこのスポット、パークというわけではないらしいものの、スケートするのが認められているところなんだそう。しかもこの大理石ベンチは以前、SFの街の中心を走るMarket Streetという大通りの歩道に設置されていたものをここに持ち込んだものなのだというではありませんか。
 なんて素晴らしい活用術! マーケットストリートの歩道にあるときから、数え切れないほど多くのスケーターたちが警察の目を盗んではコツコツ攻めてきた街の欠片を、スケートのために再利用させてくれるなんて、なんて粋な計らいでしょう。こんなこと日本では聞いたことがないし、こんな前例は他のどこにもないでしょう。

 EMBはなくなり、UNION SQUAREはその姿を変え、PIER 7が廃れても、街のスケーターたちの情熱は冷めることなく、その一途な姿勢が行政の柔軟な対応を引き出したというこの事実(もちろん業界団体などの陳情など、水面下の努力も含め)は、街を愛する同じスケーターとして見習いたいものです。
 そんなことで今回、マーケット通りにあった頃の姿を改めて脳裏に焼き付けたいと思います。しばしお付き合い下さい。

--TH (Fat Bros)

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