そのカンパニーとは、カリフォルニアのLAで生まれたGirl Skateboards、そして対極のNYCから誕生したZoo Yorkの2ブランドです。おめでとうございます。
今から遡ること20年前、アメリカではホワイトハウス実習生との“不適切な関係”で、後に世の中をお騒がせすることとなるビル・クリントン氏が第42代アメリカ合衆国大統領に就任。翌月にはニューヨークの世界貿易センタービル地下で爆弾テロが発生。この頃からアメリカの中東政策を嫌悪するイスラム原理主義者の組織が世界規模でその活動を活発化させ、アルカーイダなどのいわゆるイスラム原理主義テロ組織の存在が、私たちにも現実的な問題として意識され始めました。また、アメリカプロバスケットボール界で神とまで崇められたマイケル・ジョーダンの父親が路上強盗に射殺され、これによりジョーダンは最初の引退に追い込まれます。そして1986年に公開された青春映画『スタンド・バイ・ミー』の出演で注目を集め、その端正なルックスとどこか陰のある雰囲気で当時のティーンを中心に人気を集めた俳優、リヴァー・フェニックスがコカインとモルヒネの大量摂取により23歳の若さで世を去りました。
この1993年に限らず、アメリカという国にはさまざまなことが起こります。これは自由と信念を貫き、強く生きようとするものへの試練なのか、それとも時として他者を省みない身勝手な行動に突き進んでしまう未熟さに対する罰なのか、それはわかりません。しかしこの若い国がさまざまチャレンジを続け、世界を魅了し続けているのは事実です。
そんなアメリカで生まれ、スケートボードに魅了された若者たちが当時のシステムに公然と異を唱え、独立し、スケートボードに対する敬意と愛情をその拠りどころとして起業したカンパニーが20年を経た今、元気に活躍を続けていることは世界中のスケーターたちの憧れでもあり、偉そうな言い方ですが誇らしいことでもあります。
そんな彼らの20年に、この場を借りて大きな感謝と賛辞を送ります! Big thanks!!
--TH (Fat Bros)