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漢の中の漢、マイク・ヴァレリーの半生
──MIKE V.

2013.08.02

 このお方ほど「ブレない」という言葉が相応しいスケートボーダーはいないんじゃないでしょうか。マイク・ヴァレリーは今から遡ること30年近くも昔、その当時の主流であったトランジション、主にバーチカルランプでのトリックを路上でのスケートスタイルに持ち込みそれを発展、進化させ、現代に続くいわゆるストリートスタイルというスケートボードの姿勢を確立した真のパイオニア。与えられた環境だけではなく、必要とあれば荒廃した都会の片隅までもその探究心のためのフィールドに変えてしまう。その姿は時としてあたかも野に放たれた野獣のように猛々しく、鬼気迫る勢い。
 そんな本物の漢、ヴァレリーはプロアマ時代含め、実に30年近くの長きに渡り現場で奮闘を続けているわけですが、そのキャリアは実にさまざまな紆余曲折を経て今に至ります。
 ざっと流れを紐解いていくと、1986年にPowell Peraltaにその才能を見出された後、World Industriesに移籍。その後New Dealに少しの間籍を置いた後、エド・テンプルトンと共にTV Skateboards(テンプルトンのTとヴァレリーのVという頭文字が係っている)のライダーに。このTVの寿命は短くまたPowellに戻る。その後またPowellを離れ、今度はBlack Labelのプロに。そして自身の名を冠したブランド、Vallely Skateboardsを立ち上げるもこれも短命に終わる。そして当時まだ子供であったナイジャ・ヒューストンや、テレビ番組で活躍していたバム・マージェラなど多くの才能を抱え、勢いを増していく真っ最中であったElementに移籍。しかしこのチームも彼の安住の場とはならず、By The Swordという小規模なカンパニーに身を置いた後、三度Powellへ。そして今現在はElephant Brand Skateboardsを牽引している。
 ここまでを見ると行ったり来たりを繰り返して不安定、ブレブレじゃないかと思う方もいるでしょうが、今回の映像を観ていただければそうでないことが分かるはず。彼のスケートスタイルは一貫しています。その完成度も素晴らしくまさにプロのなせる業です。時代によっては彼のトリックを受け入れられない雰囲気があったことは確かです。大概のプロスケーターがその時代時代に上手に適応し、必要に応じて振舞い方を変えている中、彼はそれを拒絶し続けたのです。彼は不安定だから多くのカンパニーを渡り歩いたのではなく、上に挙げた実に多くのカンパニーが彼の個性を必要としたのです。

 ちなみにそんな彼、スケートのキャリアと並行してさまざまなことにもチャレンジしています。ベジタリアンになってみたり、セブンイレブンの駐車場で4人組を震え上がらせてみたり、プロレスラーやったりプロホッケー選手になってみたりと実にいろいろ。あれ? これって…。ブレた?

 いえいえ、このお方はそれでいいんです。

--TH (Fat Bros)

 





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