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だからこそ今も闘志を燃やしてスケートが楽しめるのであります
──次見た時は…

2018.07.19

 最近とあるパークで見かけた若いスケーター。10代半ばだろうか、その年齢にしてスキル、スタイルともに相当な域で自分含め多くのスケーターが釘付けになっていました。見ず知らずのヤバいヤツを見ると度肝を抜かされる、まさにその最たる出来事でした。僕がまだ地元のシーンしか知らない10代の頃、アメリカにスケートしに行った人たちが口を揃えて言っていたのは、「アメリカには見たこともない無名のヤバいキッズが山ほどいる、そして大人たちより全然上手いんだ」ということ。当時にわかに信じることのできなかったその状況がいま日本で、まさに目の前で起きている。世界のスケーターと張り合い、結果を残す若いスケーターが増えてきたいまの状況を目の当たりにして、ようやくその意味を肌で感じた次第であります。
 若いスケーターのきっと多くは「上の世代に追いつき追い越せ」でガムシャラにスケートしているはず。また口には出さずとも「同世代の誰よりも頭ひとつ抜きん出てやる」という闘志を胸に日々スケートに繰り出しているはず。いや、僕らOver 30のオジサンスケーターたちだって、もはやいまの滑りにゃ到底ついて行けないことは理解しつつも、闘志をむき出しで滑り込む時だってあるからね(翌日の身体のボロボロたるや…)。「アイツのあのトリックヤベェ! あんなのできっこない。それならオレはこの攻め方でヤッちまおう」なんて具合だ。えぇ、10代の頃から変わりませんね、それで何度打ちひしがれる思いをしてきたのかもわかりません。過去の自分を思い返してみると、スケートメディアを通して見ていたスケーターや、身近な仲間とのセッションですらそのアティチュードでスケートしてきました。なので、外国勢は別として、ここ日本で自分の認識にない未知のスケーターが目の前でとんでもないスケートを繰り広げているのを見ると、自分の無力さに悔しさと動揺が加わると同時に負けず嫌いも発動、「次見た時はオレがカマしたる!」と意気込んだもの。20代も半ばになると欲しいトリックが簡単に習得できるほど急激なスキルアップは望めなくなり、人と比べるということをあまりしなくなり「スケートは人との勝負じゃない、自分との勝負だ」と自己正当化しがち(汗)。それももちろん正しいことですが、人と比べ、競い合うこともスケートをより楽しいものにする要素であることも忘れずにいたいものですな。ガキの頃からいまだに生き残ってスケートを楽しんでいるヤツらこそそんな経験を多くしているように思います。
 今回のYo! Chuiはそんな僕があの日あの時あの場所で遭遇した、その時点で認識してなかったゆえ顔面フルボッコレベルでやられたスケーターをピックアップしてみようと思いました。「次見た時はオレがカマしたる!」なんていつかの復讐の念はおろか、会う度に実力の差を見せつけられる強敵ばかりですが、今や会えば楽しくいい汗流せるナイスな仲間。そう思える人たちがいるおかげで今も闘志を燃やしてスケートが楽しめるのであります。暑さがピークのここ最近。燃やしすぎて熱中症にはならぬよう、くれぐれも気をつけたいものです。

─Kazuaki Tamaki(きなこ棒選手)

 

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