最近まさに世界規模でその広がりを見せているスケートボードシーン。すでにここVHSMAGでもさまざまな情報を紹介していますが、日本をはじめアジアやヨーロッパ、オセアニアに中南米などなど、世界中でその国々のローカルシーンが活発に動き始めており、スケーター同士の国境を越えた実りある交流も盛んに行われています。
　このスケートボードシーンの根底を創世記から支え、現在に至るまでその最高峰とされている地、それがアメリカ合衆国。おそらく世界中のスケーターの誰もが1度は憧れを抱いたであろう。太陽の光が燦々と降り注ぐ大都市ロサンゼルス、雄大な橋のその先に美しく佇む坂の街サンフランシスコ。東にはイエローキャブひしめくストリートの喧騒がなぜか心地よい大都会ニューヨーク。LOVE PARKでその存在感を世界に知らしめた兄弟愛の街フィラデルフィアや、大英帝国の名残をその建造物や石畳から感じることのできる港町ボストンなど、数多くのスケートメッカ（聖地）を有する国。
　そんな大国のアメリカから、決してメジャーとは言えないアリゾナとカンザスシティという街から発信された作品を紹介します。それぞれタイプの異なる映像作品ですが、いわゆる辺境の土地にここまで素晴らしいシーンがあることに、この国の底力みたいなものを感じざるを得ません。

–TH (Fat Bros)