ジェイコブ・ローゼンバーグによる『RIGHT BEFORE MY EYES』という写真集を昨年ご紹介(vhsmag.com/right-before-my-eyes/)しましたが、また新刊が発表されました。前回はHieroglyphicsを中心に1988年から1998年までの10年間を捉えていたのに対し、今回は1990年から1993年のEMBで繰り広げられたスケートに全振り。
この3年はストリートスケートの歴史にとって非常に重要な革命期。特にサンフランシスコのEMBというプラザは当時のストリートスケーターにとっての聖地。マイク・キャロルやヘンリー・サンチェスらがテクニカルトリックを劇的に進化させ、世界中からその熱狂を求めて数百人ものスケーターが集まってきたほど。本作のタイトル通り、まさにストリートストリートという文化の「震源地(EPICENTER)」。
当時のローゼンバーグはビデオカメラとスチールカメラを駆使してEMBで繰り広げられたイノベーションを記録していました。2冊組セットでリリースされた本作には、未公開写真や名作ビデオから切り出した静止画に加え、当時のプロのインタビューやテッド・バロウのエッセイなどを収録。イメージと言葉で現場の熱が伝わる構成になっているとのこと。個人的に印象深いのは、1冊の表紙がEMBの地面に敷きしめられたレンガをモチーフにしているところ。
ちなみに現在のEMBはCブロックやゴンズギャップなどが姿を消し当時の面影は薄れていますが、さらにこの場所を象徴する噴水も取り壊されるとのこと。景観は変われど、EMBで生まれた数々のトリックやセッションは色褪せません…ということで、この『EPICENTER』はスケート史の残る重要な時代のタイムカプセルであり、1000部限定の貴重なアーカイブ。この伝説の時代の記録を手に入れたいスケーターは、ぜひ以下のリンクから詳細をチェックしてみてください。
EPICENTER:jacobrosenberg.tv/shop/p/epicenter
—MK










