VOICE OF FREEDOM

言葉よりもスタイルが雄弁に語る。ASICS Skateboardingとの最新シグネチャーモデルLEGGEREZZAでは、ロングアイランドのルーツとアイスホッケーの要素を融合させた一足を手掛けている。本モデルに込めた想いや現在のスケートとの向き合い方について話を聞いた。
──GINO IANNUCCI / ジーノ・イアヌーチ

2025.08.28

[ JAPANESE / ENGLISH ]

Photos courtesy of ASICS Skateboarding
Special thanks_ASICS

VHSMAG（以下V）：　今回LEGGEREZZAを自身のモデルに選んだ経緯を教えてください。

ジーノ・イアヌーチ（以下G）：　もともと自分のブランドのPOETSと一緒にASICSで何かプロジェクトができないかと話したのがきっかけ。すでにLEGGEREZZAのシルエットは目にしていて、スケートラインにも導入されることも知っていた。話を簡単にすると、最初のリリース用にいくつかのLEGGEREZZAのカラーウェイを任せてもらえることになったという流れ。

V：　LEGGEREZZAとはイタリア語で「軽さ」という意味だけど、それは自身のスケートスタイルを表現するという意図もあるの？

G：このモデル名が自分自身と直接関係しているとは思わない。ただその比較は面白いからありがたく受け入れとくよ。

V：　今回のキャンペーン写真は地元ロングアイランドのアイスリンクで撮影したと聞きました。自身のルーツを大切にするイメージがあるけど、そこで撮影した意図や意義は？

G：自分のルーツには自然と惹かれるもので、アイスホッケーは青春時代の大きな一部だった。キャンペーンの撮影で栄えるロケーションを考えたとき、真っ先に思い浮かんだのがニューヨーク・ロングアイランドの昔ながらのアイスリンクだった。自分がデザインしたLEGGEREZZAにはアイスホッケーのスケート靴から要素をいくつか取り入れていたから、自然とホッケーのテーマが作品全体に息づく形になった感じ。

V：　ではシューズやカラーリング、シューボックスのデザインなどでこだわった点は？

G：たとえばシューズボックスは昔ながらのアイスホッケーのスケート靴の箱からインスピレーションを受けている。シューレースはスケート靴のもののようにワックス加工されていて、サイドパネルは古いスケート靴のつま先部分の素材を模したもの。そしてレザーはパテントレザーではなく、より光沢があり豊かな質感のレザーにしたいと思った。

V：　年齢とともにスケートとの向き合い方も変わってくると思うけど、最近はどのようにスケートと向き合っているの？

G：自分の活動は何であれ、そのほとんどが何らかの形でスケートに関わっているように感じる。スケートそのものが最優先だけど、自分のブランドPOETSもオレとスケートと繋げるもののひとつ。あとはSNSとかかな。

V：　自身のスケートライフを振り返って、一番印象的な出来事は？

G：思い出はあまりにも多すぎて、ひとつに絞ることはできないね。例を挙げると、1987〜'88年頃に地元のスケートショップDanny’s Ride Awayのスケートジャムに初めて行ったこと、ブルックリンバンクスに初めて行ったこと、カリフォルニアへの初めての旅、EMBに初めて行ったこと。そして何よりも、仲間と一緒に滑った無数の思い出が一番大きい。挙げきれないほどたくさんあるよ。

V：　"I'd rather watch Gino push.（ジーノのプッシュを見るほうがいい）"という有名なフレーズに対して複雑な気持ちを持っている印象があるけど、今はどう？

G：以前ほど気にならなくなった。