「楽しむ」という原点に立ち返り、仲間とともにスケートへの熱を再燃させる。オハイオから始まった小さな動きは、やがてコミュニティとなり、自然な流れでブランドへと発展した。SWIMを手掛けるケヴィン・ターペニングに、その背景と現在地を聞いた。
──KEVIN TERPENING / ケヴィン・ターペニング
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Photos courtesy of SWIM
Special thanks_Hasco
VHSMAG(以下V): SWIMを始めたきっかけは?
ケヴィン・ターペニング(以下K): LAでプロとして15年過ごしたあと、オハイオに戻ってきたんだ。ほとんどスケートから離れていて別の道を探そうとしていた。それはそれで問題なかったんだけど、自分が思っていた以上にスケートに引き戻されていることに気づいて(笑)。LAや業界から距離を置いたことで、改めてその情熱を取り戻せたんだと思う。それから1年くらい経った頃、ただ純粋に楽しむために自分で何かをやろうと決めたんだ。
V: SWIMのビジョンは? スタート当初からそのビジョンは変化したと思う?
K: 今のビジョンはかなりシンプル。自分がワクワクできるプロダクトやビデオを作ること、そしてチームのみんなをできる限りサポートすること。それだけ。チームの多くは、スケートでも人生でも、どこかでモチベーションを失ってフラストレーションを感じていた時期があったと思うんだ。だからSWIMは、みんなでやっていることに対してずっとワクワクし続けられる場所でありたいと思っている。そこにフォーカスして、他の人が気にするようなことには振り回されないようにしている。ビジョン自体は間違いなく変わってきているね。最初はそこまで深く考えていなかったし(笑)。ただオハイオから何かを始めて、仲のいい友達と小さくやれたらいいなっていう感じだった。でもそこから自然な流れで物事が動き出して、今の形になっていったんだ。
V: 「SWIM」という名前にはどんな意味やストーリーがあるの?
K: SWIMは「Someone Who Isn’t Me(オレ以外の誰か)」の略。ネットで見かけたちょっとしたジョークみたいなもので、なぜかずっと頭から離れなくて。単純にそれが面白くて笑えたし、ちょうど小さなブランドを始めたいと思っていた時期とも重なっていたんだ。気に入ってはいるけど、実際のところはただの名前で、特別に深い意味があるわけじゃない。まあ、人にはそう言ってるけどね…。
V: ライダーを選ぶ際にスキル以外で重視していることは?
K: プランケットと自分はどちらもユーモアの感覚を大事にしているから、スケート以外でも一緒に過ごせるような、感覚の近いスケーターがいいと思ってる。みんなそれぞれ面白くて個性的なキャラクターばかりだしね。もともと友達だったメンバーも多いから、チームは自然な流れでできていった感じ。やっぱりそれが一番いい形だと思う。
V: ジャスティン・ドライセンとライアン・コナーズのプロ昇格については?
K: 正直、自分にとっては迷う余地はなかった。このふたりと実際に一緒に滑ったことがある人なら、きっと同じことを言うと思う。スケートや撮影に対する熱量もヤバくて、それが自分にとってもモチベーションになっているんだ。他のブランドは完全に見逃してたと思うね(笑)。
V: ふたりのプロ昇格によって、チームやブランドの方向性にどんな変化があったと思う?
K: まあ、プランケットと自分もだんだん歳を取ってきてるからね。滑り終わったあとに家まで運んでくれる存在になってくれたらいいなって(笑)。


V: ではプロモビデオ“GRINDING THE TAPE”のコンセプトについて教えて。
K: ドライセンとコナーズのプロデビューに合わせて、それぞれのパートを出したいと思っていたんだ。その時点では本人たちは知らなかったけどね。ドライセンはここ1年くらい撮影を続けていて、少しスケートから離れていた時期を経て何かを出したいと思っていた。ふたりをプロにするにはちょうどいいタイミングだと思っていたから、もう少し撮り続けるように背中を押したんだよ。基本的にはスケートをできるだけいい形で捉えて編集することを大事にしている。ただ純粋に、言葉よりスケートで語らせたいというか。
V: このビデオで印象に残っていることは?
K: いやもう、ドライセンはとにかくヤバいクリップを量産していて、それが一本につながっていくのを見るのが純粋に楽しかったね。イーサンとコナーズのラストトリックも完全に度肝を抜かれた。何度も見返したくらい(笑)。
V: ビデオ制作で最も重要なことは?
K: やっぱり音楽と流れだね。最後まで観てもらって、そのあとに「滑りに行きたい」と思ってもらえるようなものにしたい。親友のジャレッド・シャーバートがこれまでずっとビデオの編集を担当してくれている。お互いに感覚が近いからうまくいっているよ。友達や素晴らしいフィルマーたちと一緒に作り上げていけることが、ブランドをやるうえで一番楽しい部分のひとつだね。
V: これまでのSWIMの歩みを振り返って、最も印象に残っている瞬間は?
K: たぶん“GRINDING THE TAPE”をプレミア上映して、みんなにサプライズでプロモデルを渡したあの週末かな。本当に最高だった。あれだけ多くの人が集まって、みんなで楽しい時間を過ごしているのを見られただけで、やった価値があったと思えたね。
V: 今後予定しているプロジェクトやビデオリリースについては?
K: チーム全員で初めてのロードトリップに行ったんだ。LAからポートランドまで。その映像をまとめて、みんなに楽しんでもらえるような最高のエディットを出せたらと思っているよ。
SWIM
@swim_skateboardco
ケヴィン・ターペニングとダン・プランケットによってスタートしたスケートカンパニー。“GRINDING THE TAPE”をリリースしてジャスティン・ドライセンとライアン・コナーズをプロに昇格させたばかり。

















