STORE
VHSMAG · VHSMIX vol.31 by YUNGJINNN

POPULAR

KOYO HONDA / 本田航瑶

2024.04.24

スケートシティ

2024.04.19

ZUSHI BEACH FILM FESTIVAL 2024

2024.04.22

AROUND CUP 2024

2024.04.23

SUBLIME

2024.04.23

JOHN CARDIEL

2024.04.22

SLS 2024 SAN DIEGO

2024.04.21

SPITFIRE - SAN FRANCISCO 93S

2024.04.24
  • Dickies Skateboarding

SKATE SHOP VIDEO AWARDS 2023
SKATE SHOP VIDEO AWARDS 2022
Maite Adimatic Mid - adidas skateboarding

スケートボードは自由だ〜!
──第5回:SKATEBOARD CONTEST

2015.12.25

 今も昔もたくさんの場所でいろんなコンテストが開かれています。スケートボード協会が開催するコンテスト、スケートショップが開催するコンテスト、スケートメーカーが開催するコンテストなどさまざまです。スケートボード大国アメリカでは、シーンも大きいのでコンテストも多種多様で興味深いです。Street Leagueのように、プロスケーター自身が立ち上げ、スポンサーをつけて規模も大きく、賞金も高額で競技的要素も高いが、興行的要素も高いコンテストを世界各地で開催しています。また、メーカーが主催するコンテストも、今年の夏にVansがカナダで行ったパークスタイルのものなどはインターネット上で実況生中継を観ることができたりして、かなりエンタテインメント性が高いです。また同じシーンの中でもTampa Amのような世界的に有名でアマチュア登竜門のようなコンテストでも実際はスケーターたちが運営のすべてをこなしていたりしていて、みんなそれぞれのスタイルで多くのコンテストが各地で開催されています。

 自分のこれまでのスケートライフの中で印象に残っているコンテストはたくさんありますが、特に挙げるとすれば'80年代後半に東京のDIYパーク、アキラットパークで行われたコンテストと、’93年にSFのシビックセンター前で行われたBack to the Cityはかなり印象的でした。アキラットパークのコンテストは実際にコンテストだったかも記憶が定かではありませんが、当時DIYパークであれだけのストリートセクションやミニランプが存在した場所はスケーターにはパラダイスでした。そんな場所に当日はかなりの数のスケーターが集まって滑ったことを覚えています。最後は参加したスケーターのテンションが上がり過ぎて大騒ぎになってしまいましたが、とても楽しかったという記憶があります。Back to the Cityは、それまで海外のスケートボードのコンテストを生で観たこともなかったので、当時のトッププロが集まる大きい規模のコンテストは衝撃的でした。コンテストはSFのフェスティバル内のイベントのひとつとして開催されていたので、お祭りムードで楽しかったです。アトラクションでショーン・シェフィーがバンジージャンプしていたり、コンテスト期間中の夜にはThrasherが主催するパーティがあったりしました。でも何といってもこのコンテストで一番の衝撃は、尾澤 彰氏が13位を獲得したことでした。尾澤氏が当時のトッププロたちの中でもまったく動じず、練習時間にガンガン滑っていたのが印象的でした。自分の練習時間外にコースに突っ込んでいく尾澤氏を主催側スタッフのデイヴ・ダンカン氏がアナウンスで何度も注意していましたが、その時のノリに乗ってる尾澤氏には「Akira! Akira!」って言ってるけど、自分もアメリカで知名度が上がったのか〜!? って思っていたという本人の話は最高です。

 コンテストには競技的要素だけではなくイベント的な要素もあり、コンテストを通してスケートボードを知らない人たちにアピールできたり、コンテストに参加するスケーターにとっては他のスケーターとの情報交換の場として機能することから大切な場だとも思います。自分はコンテストは楽しくて好きですが、難易度の高いトリックをメイクして、得点を獲得して順位を決める競技的要素が強い形式のコンテストはあまり好きではありません。厳密に言うと、競技的要素を強く追い求めるスケートボードがあまり好きではありません。スケートボードは日々進化していくもので、より難易度の高いトリックを競い合ったり、トリックを正確にメイクするために技術を向上していくスケーターには敬意を表しています。スケートボードにはトリックがあり、トリックに難易度がある限り、それを競い合うコンテストは存在し続けるし、それによりコンテストに競技的要素が強くなっていくことも必然だと思います。ですが、考え方の違いかもしれませんが、自分はスケートボードに自由を求めています。例えばスケートボードを身体を動かすという意味でスポーツのひとつとします。自分はスポーツはあまり好きではありませんが、それでもずっとスケートボードを続けてきたのには理由があります。スケートボードは他のスポーツとは決定的に異なる面があるのです。元々自分はグループスポーツが苦手なので、個人スポーツということもスケートボードを続けてきた理由のひとつですが、スケートボードにはいい意味で決まったルールがありません。スポーツは基本的にルールに従って行います。しかしスケートボードにはルールはありません。それぞれが考えることをスケートボードに乗って行うのがスケートボードです。どんなトリックをどんなセクションでやってもいいし、勿論トリックをしなくてもいいのです。スケートボードに乗ればいいのです。自分の考えるスケートボードとはそんな自由なものなのです。

 

Vans VDI Canadaの決勝の様子。驚くのはパークのセクションに描かれているのがスケートブランドの広告用のものよりスケートチームだったりバンド系のものが目立つことです。JAKSのロゴが描かれているのにはびっくりしました! でもカナダなので当然ですかね!

 

1985年、SFのスケートパーク“Dish”でのスポンサードアマチュアのコンテスト。当時の盛り上がりが伝わってきて好きなコンテスト映像のひとつです。

 

各選手がインターネット上に動画を投稿して投票により行ったX-Gamesのコンテスト。現在の多様化したスケートボードシーンの中でもこれだけ特色のある滑りを魅せるマイク・Vはすごいです。

 

1993年、Back to the City! アフターコンテストのウォーレンバーグでの草コンテストもすごかったです!

 

SKATE NATION 1993年12月号よりBACK TO THE CITYでの尾澤 彰氏。

Hiroyuki Wakabayashi
@possessed_shoe

Possessed SHOE. CO 代表。1969年生まれ。極上のスケートセッションをこよなく愛す自称Skate Rat。SKATEBOARDING IS PUNK ROCK!

  • ゑ | Evisen Skateboards
  • PUMA