
観たあと数日間トランス状態に陥る世界一胸糞が悪くなる映画が、2019年に公開された『Midsommar』。
アメリカ人の大学生グループが向かった先はスウェーデン某所。踏み入れた土地は理想郷ではなくカルト教団の巣窟で…と言えるのはここまで。予備知識ゼロで本番メイクして欲しい。Netflixに上がっていなければ絶対観なかったであろう名作(?)。後味の悪さでいえば『ダンサー・イン・ザ・ダーク』『レクエイム・フォー・ドリーム』なんかが有名ですが、今作はぶっちぎり。この映画を観たことある人たちとは妙なシンパシーが生まれてしまいそうな気がするというか、悪さや怖ろしい経験を共有したときに感じる仲間意識が芽生えそう。
Anyhow、キング・オブ・胸糞映画なんだけど、しばらくすると“おかわり”したくなる中毒性をもったややこしい作品。映画としてはよくできているというか(上から!)細部に至るまでハイクオリティ。BGMもファンタスティック。映画とはいえ、こんだけ狂った疑似体験をすると、コロナ禍で面倒を強いられてる新生活様式とやらがかわいく思えるというか、そういった意味ではいいクスリになるかなと。とはいえ無駄にパワフルなので、捉え方によってはリスク(クスリを逆から読むと)にもなりえるので、取り扱い注意の代物DEATH。アーメン。
─KE