Special columns written by skaters
スケート識者たちが執筆するスペシャルコラム
KENJI TANAKA

酒盛りとセメント盛りがDNA配列に組み込まれたSK8スカム。
酩酊状態がシラフよりも長い、西●敏行ちょい似のお茶目さん。
必殺技のクレイルスライドは、最近お腹が邪魔して切れ味悪め。

第2回 : Mother Fu●king Goddamn Freedom

 みなさんにとってスケートボードとは何でしょうか?
 芸術。破壊。創造。スポーツ。自傷行為。自慰行為。表現。現実逃避…。人それぞれとらえ方も違ってくると思います。同じような木の板に鉄のトラックとウレタンのウィールがついた乗り物に乗りながら、ここまで色々なとらえ方が存在するものも珍しいでしょうね。
 スケートボードって何なんでしょうか?

私なんぞが自分の意見を言うのはおこがましいので、とあるビデオからのお話をしたいと思います。
 10代後半から35になる今でもよく見るビデオ(今はDVDになってるけど)、Thrasherの何本目だったかな…多分6作目となる『911Emergency』のクレジットのところで、カメラを撮っているヤツが、通りすがりのオバちゃんに聞きます。
 「What do you think of skateboarding?」
 そして通りすがりのオバちゃんは嬉しそうにこう答えます。
 「Mother Fu●king Goddamn Freedom!!」
 そうです、私はこのオバちゃんに賛成です。スケートボードは自由だそうです。しかも単なる自由ではなく“Mother Fu●king Goddamn自由”だそうです。なんてかっこいいこと言うオバちゃんなんでしょうか。毎回チ◯ポ、じゃなくて鳥肌が立ちます。

 スケートボードのやり方ももちろん自由ですが、自分が感じるのはスケートボード(もうスケートボードって書くのが面倒なのでここからはスケボーと書きます)をすることで自由を感じられるのではないでしょうか? 日々の生活に追われ、世の中の常識に縛られ、ルールに縛られ生きていかなければならない人が世の中の大半を占めていると思います。自分も多かれ少なかれ、上記のような生き方をせざるを得ないことがあります。
 それでもスケボーすると、自分を縛るすべての物事から開放されてしまうのです。スケボーしているその時間は “クソファ●キン自由 ”なのです。

 『911 Emergency』を観たことがない人は、オジサンのスケーターを探して借りて観てください。オープニングの ココ・サンティアゴとジェイク・フェルプス、ルービン・オーキンのアホ芝居(激烈かっこいい)、本編中のダン・ドレホブル、ロビー・ガンジェミ、マイク・ダハー、本編終了後のジェイソン・アダムス、サルマン・アガー にティム・ブラウチ…。最高のビデオのひとつです。

 今日も仕事でクソ疲れたけど、クソして寝るだけではもったいないので、スケボーしてからクソみたいに寝ます。

From Ol’ Dirty クソ野郎より。

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