普段は水筒にコーヒーやお茶を入れて持ち歩く自称エコで倹約派の自分でありますが、時として不意に自販機なんかでキンキンの炭酸飲料をカチ込みたくなることもあります。そこで「ちょっと糖分取り過ぎちまうかな…」と自称健康志向派の自分が登場するんですが、大きいお札しかない or コインケースの中のお金もビミョーに足りないっていう残念な場合を除くとほとんどの場合欲に負けてシュワっといっちゃうわけです。そして、ちょっとだけ後悔の念に駆られてはまたすぐに忘れる。
自分はバックパックの中にクージーを忍ばせています。普段あまり使うこともないんですが、そんなふとしたタイミングで何か思い出したかのようにバッグから取り出し、缶に装着するとこれまたちょっといい気分。
自宅には10個近くのクージーが保管されていることにふと気がつきました。イベントのノベルティで配布されたもの、友達のポップアップなんかで買ったもの、単純にデザインが気に入って買ってしまったもの。たまに使ってみたところでどこかに置き忘れてちょっと寂しくなることもあれば、誰かの置き忘れをしれっと持ち帰って自宅に保管しているものも。だいたいクージーってそんな回りもの的な存在で、それを楽しむ物でもあるのでしょう…と自分は勝手に解釈しております。昔と比べると世に広まった感はありますが、スケーターの所持率はやけに高い気がするのもなんかいいところ。
初めてマイクージーをゲットしたのは高校の頃。「ワンコインで買えてスケートブランドのロゴが入ってて、缶の飲み物が保冷されるならいいじゃない!」と喜んだのも束の間。「ん、あ、あまり保冷されなくねーすかコレ…」。当時知らなかったのは、クージーの本来の活用方法。日本と違い、海外では道端で飲酒するのは禁じられ、罰金を課されるところもあるらしい。なので保冷がどーのってよりはクージーですっぽり覆い隠して飲むってのが本来の使い方ってのが定説だけど、裏取りができなかったので本当のところはわかりません。ちなみにアメリカなんかじゃ冷えたビールをそこらのお店で買うとビニール袋じゃなくてチープな紙袋に入れて渡されることも多いんですが、それも紙袋で隠してクージー的な使い方ができるように…という意味合いもあるとかないだとか。
思い出に残るクージーとしては、昔Antiheroのデッキにコカコーラをパロディした大きめのステッカーみたいのが付属してたんですが、まったくもって粘着が悪くてガッカリ。これも後から知るに、ビニール製のそれを冷えた缶に巻きつけると缶表面の水分で吸着し、パッと見、コカコーラの缶にカモフラージュさせた缶ビールを飲むための、ギャグみたいなオマケであったのだと。何気にこれ、当時を知り、自分と年の近いスケーターだと共感してくれることも多いネタのひとつ。もうとっくに無いもんだと思っていたら最近、ステッカーを保管しているシューズケースの中から出てきて嬉しくなり、こちらの原稿が出来上がりました。プシュ。
—Kazuaki Tamaki(きなこ棒選手)









