8月もまもなく終了。ということで小中高校生諸君の夏休みも残りわずか、大半は今ごろ溜まりに溜まった課題に追われているに違いない。そして待ちに待っていない2学期がスタートするわけだ。スケートボードにはほとんど関係ないけど、そんな2学期に多く開催されるであろう行事、学園祭についてちょっと思い出してはエモいので原稿にしてみむとてするなり。
高校の頃の学園祭。近隣校の学園祭を見るにクラス単位でいろんな屋台を出しており、それはそれは活気に溢れるものでした。母校で開催される学園祭は3年に1度、ついに自分らの番がやってくるそれをみんな楽しみにしてました。ところが思わぬ事態が発生、僕らの代から屋台や出店といったものが禁止され、展示物もしくは体育館での舞台発表のみという措置が取られたのです。これには生徒一同大ブーイング。屋台で飯をゲットするという口実で、かわいい子がいるあのクラスに行けないじゃないすか。他校からやってくる女子にもイケてない学校認定されるじゃないすか。というか、屋台でハスリンして打ち上げに焼肉行くっていう定番ラインすらメイクできないじゃないすか…なんていう記述こそないものの、仕事の早いどこぞの誰かが撤回を求め、そこには多くの生徒から署名が集められました。そんな署名も虚しく、その措置が覆されることはありませんでした。教師どもがこうと言えばこうという、まるで共産国家ならぬ共産高校である。
それではさて我がクラスではどんな展示をしようかという話。「いっそ紙粘土で沖縄の形を作って、その周りを海の色したスライム流せばいいんじゃない?」という自分のクソテキトーな意見がまんまと通ってしまった。そんくらい、みんなのやる気は底へと落ちてたからね。これなら展示物製作にあたり、前々からの調べ学習や資料作りに時間をかけることなく、学園祭前日の手抜き工事だけで準備を終えることができる。かつ、まるでやる気がない展示であるという露骨な表現、意思表示をすることもできる。これまたクソテキトーに「琉球スライム」と銘打った粗悪な製作物は、こうやって学園祭で展示されたのでした。校内で暴動を起こすほどの行動力は持ち合わせておらず、それが自分らの思いつく限りの抵抗のやり方だったというわけだ。
そして言い出しっぺの自分、クラスの連中には「学園祭当日はボイコットするんで!」という無責任者っぷりを遺憾なく発揮。学園祭が進行しているそのウラで、自分はそこらで滑っているという背徳スケートボーディングはいつもと違う、蜜の味でした。学園祭当日はどんな様子だったのか、あのクソ展示物はどうやって処分されたのかまったく知らないのだけど、後日自分のボイコットを誰からも咎められることもなく、「学園祭楽しかったね〜★」なんて明るい話題すらも起こらなかったので、それで良かったってことだよね。
—Kazuaki Tamaki(きなこ棒選手)









