この1ヵ月を振り返ると、7月後半に沖縄で行われた若手クルーLISの新作『島影』の試写会、先日の配信に先がけBatsuにて行われた川村禅琳のパートの試写会、そして先週末はInstant千葉にて行われたStump Boysの2作品目の試写会へ。ほぼ毎週末のように試写会というものに足を運んでいたことになります。ただの暇なパーティアニマルなのですが、渾身の作品に関してはどちらをとってもかなりの出来映えで甲乙つけ難く(つけるもんじゃないけどさ)、かつ普段の自己のスケートについて反省を促されるものばかり。つまり、「間違いないっす!」ってやつ。いや〜、スケボー上手くなりたいですわぁ!
これら作品、またそれ以外にも国内の映像作品を観ていて最近よく思うのが、「ここがどこのスポットなのかまるでわからない…」。都内やその近郊、地元の沖縄という自分にゆかりのある場所のはずなのに、どこかわからないというのがかなり増えた印象。かつてと比べストリートに出て滑る機会も減り、その嗅覚が鈍ってきている自覚症状もあるのですが、それにしても…なんですよね。
自分なりに考えてみたところ、要因はいくらかある。現在進行形で映像を作っている撮影隊は各方向からの情報をキャッチしながら今日もどこかで新たなスポットを発掘しているわけです。それはつねに街が生まれ変わる都会でも、人の行き来がほとんどない辺鄙な場所でも。新しいスポット、見慣れないスポットってのは最前線で動き回る者から知ることができる特権だよね。「スポットのチョイスもスキルのひとつ」と言われるもの。単にトリックの難易度だけでは語れない、「こんなスポット用意してきたぜ!」っていうウラのカマし合いみたいのが現在に至るまで、健全に受け継がれてきた証左のようにも思います。
そして最も肝心なのはやはりスケートボードのレベルが上がっているということ。僕らが若い頃に通ってきたのとはトリックのレベルも幅もまったく違うものとなり、それだけスケーターによりスポットとして置き換えられる街中のあれこれも増加したということになります。普段なら素通りするようなところが、ある人にとっては恰好の餌食たるスポットとして映像に登場したりするのだから。
「都内はもうやられ尽くしてて…ストリート厳しくて…もうスポットがない」「田舎だからスポットがない」というのはホントは嘘だと思うぜ! スキルと情報網、イメージ力を武器に日々動いていたらスポットなんて、誰もが知っているはずの場所なのにスポットとして見ていなかった物件なんて、まだまだいくらでも出てくると思うぜ! と、外野のオレが申しております。
—Kazuaki Tamaki(きなこ棒選手)










