RYAN SPENCER

 Foundationのフルレングス作品『Oddity』が公開されましたね。ダコタ・サーボルドやニック・マーリーノといった、ちょっと人として危険に対する大事な感覚が抜けてはいませんか? と勘ぐってしまうほどの命知らずの挑戦をためらわない猛者が在籍しているということもあり、恐らくものすごいトライの連発を目撃するのだろうと覚悟はしておりましたが、やっぱりすごいのなんの。おまけに噂のルーキー、コール・ウィルソンによるハンドレールへのアプローチは、手すりをスケートボードで滑り倒すというただでさえかなり非日常的な行為をさらなる高みへと押し上げており、鬼のビデオパートを観て想像失神できる日も近いのではないかと真剣に思ってしまうほどの体験がそこにはありました。
 そんな中、今回僕が個人的に楽しみにいていたのが、ハワイ出身のナイスガイ(会ったことないけど)、ライアン・スペンサーのフルパート。Foundation名義の前作『WTF!』に今は活動を停止したブランド、Dekline Footwear名義で発表されたビデオ『True Blue』と、ここ数年の間に良質なビデオパートを量産していたので、今作のパートもとても期待していました。先に書いたライダーたちのようにとんでもないトライを畳みかけるスタイルとは少し違う彼のスケートは、型にとらわれることなくユニークなアイデアを持ち前のガッツとスピードで形にするようなスタイル。
 ここFoundationには1994年ごろ、フランク・ヒラタという日系スケーターが在籍していたのですが、僕は小柄ながらもハイスピードでスタイルのある彼のスケートの大ファンでした。同じ日系らしき雰囲気が漂うライアン・スペンサーのそれに僕は何かしら同じ匂いを感じたのかもしれませんが、やっぱり彼のビデオパートは今回も最高でした。ちなみにこのライアン、最新の某誌のインタビューにおいて、28歳の今年、11年間の交際を経たガールフレンドにサプライズ求婚を仕掛け、見事メイクしたエピソードを明かしており、このエピソードからも彼の人間性の豊かさを確信できます。
 なお、余談ではありますが、奇しくも同じく28歳の年に11年間交際したガールフレンドとのゴールインをメイクできず、ナイスガイになれなかったのは他の誰でもなく自分でありますが……。

─Takayuki Hagiwara(FatBros

 

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