いつからか、多くのスケーターが新たなスポットを求め、撮影をするために自国を離れて旅に出るようになりました。スポット天国と謳われるバルセロナや中国がそのような旅の代表例ですが、その典型的な枠に収まらずさまざまな土地へ旅を続けるスケーター、フィルマーやフォトグラファーが登場していきました。当サイトでもご紹介させていただいた『Meet the Stans』を手がけたパトリック・ウォールナーは世界中のさまざまな僻地をフィーチャーしたツアービデオを次々と制作し、Red BullやLevi's Skateboardingもそのような活動を行っています。そして、そんな彼らのようにスケートを軸に世界中を旅するフォトグラファー、ジョナサン・メリングがNational Gepgraphicから『SKATE THE WORLD』と題した写真集を昨年リリースしました。
　本書は、200枚の写真を通してスケーターによる世界の見方や接し方を表現するというもの。ロケーションも北アメリカ、ヨーロッパ、アフリカ、アジア、オセアニア、南アメリカと世界各地をカバーし、さまざまな土地で撮影されたスケートショット、旅の風景やローカルスケーターたちの姿を記録しています。動物、自然や文化を題材にする世界的なメディア、National Geographicから初めてリリースされたスケートの写真集。スケーターのコミュニティが世界中に存在して繋っていることを実感でき、ジョナサン・メリングの旅をたどり貴重なスケートトリップを追体験できる1冊です。

--MK

 

「無法者というスケーターのあり方は好きだけど、本書を通してスケートが大衆に少しでも受け入れられればと思う。スケーターがスポットからキックアウトされるのは最悪だからね」とは本人談。