VANS × SHAKE JUNT - SLIP-ON PRO

世界のトップに君臨する日本の宝、堀米雄斗。東京五輪のメダル候補が激動の2019年と今年の展望を語る。
──YUTO HORIGOME

2020.01.21

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Photo_Iseki
Special thanks_XFLAG

VHSMAG(V): 先日21歳の誕生日を迎えたばかりだよね、おめでとう。アメリカでようやく酒を飲める年だね。

堀米雄斗(H): ありがとうございます。そうですね、これでツアー先でバーに入ることができます。これまでは絶対に入れなかったので(※アメリカでは21歳未満の飲酒に厳しい)。これでアメリカの仲間とバーで会うことができます。

V: ツアー先でひとりだけバーに入れないのは辛いからね。

H: 自分だけ入れないからみんなで違う飯屋に行くみたいなことは何度かありましたね。

V: LAに拠点を移してどう? アメリカに移ってもうどれくらいになる?

H: 2年くらいですかね。住み始めてから1年半くらいなんですけど、その前も3ヵ月とかのステイを繰り返しながら行き来してたので。みんなと仲良くできて、いろんなプロスケーターとも一緒に滑れて…めっちゃいい環境です。

V: 普段は誰とつるんでいるの?

H: ダショーン(・ジョーダン)と住んでるので一緒に動くことは多いですけど、シェーン(・オニール)とかAprilのチームと動くことも多いですね。それでたまにNike SBのエリック・コストン、ショーン・マルト、イショッド・ウェアとかと一緒に滑ったりとか。

V: 「堀米雄斗」って言ったらもう世界中の誰もが知っているプロスケーターだよね。これまで自分が憧れたスケーターと会うときの感動ってまだあるの?

H: いや、今もやっぱうれしいですね。シェーンと滑るときは今でもちょっと緊張しますし。

V: 言葉の壁は?

H: もう結構仲良くなったので、普通の友達感覚で話してます。

V: 撮影、コンテスト、ツアーとかなり忙しいと思うけど、普段はどんな生活を送ってるの?

H: LAでは本当にご飯食べてスケートして撮影しかしてないです(笑)。たまに誰かの誕生日とかでボーリング行ったり。みんなでごはんを食べに行くことは結構あるんですけど、どこかに遊びに行ったりとかはそんなできないので。だから遊びに行くのは本当にたまにですね。

V: 車の免許は取れたの?

H: いやー、3回落ちましたね…(笑)。1回目はまったく練習しないで行って落ちました。それはわかるんですけど、それから完璧に練習して2回目行ったんですよ。車の点検もして「これからやるぞ!」ってときにバッテリーが上がっちゃって。それで試験を受けられなくて2ヵ月後に3回目。今回も練習して挑戦したんですけど…落とされましたね(笑)。

V: アメリカはうまく行けば1日で取れるんだよね? じゃあ4回目はメイクしないとだね。

H: そうですね。でもその3回目のときがひどくて…。結構うまくやったはずなんですけど、「5秒おきにサイドミラーを見ろ」とか言われて。「運転そんなにうまくないし、前見れないから事故っちゃうよ!」みたいな感じで後から言ったんですけど。ダメでしたね。

V: 5月にAprilのプロ昇格。7月にSLSのLA戦優勝。8月にX Games優勝。9月には中国のISO優勝。2019年は壮絶な1年だったと思うけど振り返ってみてどう?

H: 2019年の最初のほうは調子が悪くて…。コンテストも普通に予選落ちとかだったので。2年前はSLSで3連勝して、そこから一気に落ちるみたいな。決勝にすら行けない感じだったので、本当に山あり谷ありって感じでした。「今年はコンテスト終わったかな…」って思ったくらいでした。そこからなんとかうまく切り替えていけたって感じです。

V: Aprilのプロ昇格はどんな感じだったの?

H: アメリカでプロになるのが小さい頃からの夢だったし、しかもシェーンの新しいブランドで…。好きなスケーターのところでプロになれたっていうのがすごくうれしいですね。本当に夢が叶ったって感じでした。

V: サプライズでケーキをぶつけられてたね(笑)。

H: デッキを急に渡されて、めっちゃ驚いてるときにケーキを後ろから「バン!」って。オーストラリアのツアー中でした。
 

自分なりのオリジナルな滑りで魅せていきたい

V: 世界のトップブランドからプロ昇格して、グローバルコンテストでも優勝するって日本のスケート史では前代未聞なことだけど、自分自身はその偉業をどう捉えてるの?

H: 自分の目標をひたすら追いかけてたら、今のこういった状況になったって感じですね。

V: 父親もスケーターだから本当の意味で息子の偉業のすごさがわかるよね。これは息子ができる一番の親孝行だと思うけど、父親から何か言われた?

H: いや、お父さんとは特にそんな話はしないので…(笑)。

V: そっか(笑)。では理想のスケーター像ってどんな感じ?

H: やっぱストリートのヤバいパートも残せて、コンテストも勝てるスケーターですかね。でもナイジャ(・ヒューストン)みたいな感じではないというか…自分なりのオリジナルな滑りで魅せていきたいというのはありますね。でもいいストリートパートをまだ残せてないので。まだ自分のベストパートがないんですよ。まずはそれを残したいです。今年はいろいろあって結構難しいかもしれないですけど…。コンテストとかが終わった後にすぐ撮影に戻って、今ある映像と組み合わせていいパートを作りたいです。

V: その「いろいろある」っていうのはもちろんオリンピックも含まれてるわけだよね。現在のランキングが2位で出場がほぼ確定だと思うけどいつ決定するの?

H: ぎりぎりまで決まらないらしいので、まだまだわからないですね。

V: オリンピック出場に対して規制とかはあるの? 気をつけてることはある?

H: ドーピング検査があるのでそれを気をつけないとダメですね。僕はサプリを飲まないから大丈夫ですけど、昔だったら誰かが飲んでるジュースとかでも適当に飲めてたんですけど、今はそういうのを控えてます。一応、何があるかわからないので。僕は風邪薬を飲まないタイプなんですけど、そこで引っかかる人も結構多いみたいです。

V: オリンピックがあることでスケート業界以外の人と接する機会が多いと思うけど、印象的な出来事は? 今日もアイドルの子(NMB48 白間美瑠)と撮影してたよね(笑)。

H: そうですね。いろんな人と会うし、最近はいろんな撮影が増えました。今日のも楽しかったですね(笑)。

V: アイドルの次の取材がこんなオッサンでごめんね(笑)。ところでNike SBジャパンチームの初作品『WAMONO』が出たばかりだよね。

H: 実は僕の映像はちょっと古くて…。新しい映像は自分のパートのためにセーブしてるんですよ。コンテストが終わってから取り組むパートに使いたいんで、ベストな映像はそのために取っておいてます。そうしないといつまでも自分のパートができないんで…。でも(戸倉)大鳳とか(池)慧野巨とかいろんな人が出てるので最高ですね。
 


 

V: コンテストやパート撮影以外で今後の予定は?

H: それ以外は特に決まってないですね。ただスケートするって感じです。普通にみんなと楽しく滑って、新しい技を覚えて。それだけです。

V: では最後にスケートで成し遂げたいことは?

H: これは目標になるんですけど、オリンピックっていう…まあ、最初は実感がなかったんですけど、せっかく出られるチャンスもあるし。いろんな企業さんからもスポンサーしてもらってるので、今は本当にがんばりたいと思ってます。特に地元の東京で開催されるのでそこにも惹かれますね。がんばりたいです。それに加えてストリートでのヤバいパートを残すことが理想です。今年は難しいですけど、来年には出したいと思ってます。

 

Yuto Horigome

1999年生まれ、東京都出身。Aprilのプロに昇格するなど、日本人スケーターがこれまでなし得なかった数々の偉業を達成。コンテストでもストリートでも世界トップレベルの結果を残す逸材。XFLAGに所属し、Nike SBの顔役としても活動中。
@yutohorigome

 

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