ひとえにスケートパークと言ってもさまざまな様式が存在します。ビギナー専用のところ、大規模なコンテストが開催されるようなところ、数十年前から存在し「ビンテージ」と呼ばれるもの、ショップや飲食店に併設されたもの、元々勝手にスケーターが集まっていたところが正式に認められパークのようになっちゃったところ、有料会員制のところもあれば、無料ながら一部の人に案内されてしかたどり着けないシークレットなところもちらほら。自分がスケートを始めた実家からすぐの公園も最近、パークとは呼べこそしないものの、セクションの片付けを条件にスケートOKの看板が立てられててちょっとビックリ。パッとしない小さな町なのにスケーターの息吹を感じてしまいます。
各地でパーク建設やリニューアル工事が次々と進む今、ひと昔とは違いずいぶんとクリーンなパークが増えました。しかしやっぱり自分が好むのはちょっとゲトーな香りが漂い、ステッカーや落書きがボムられてるようなパークなんだよな(ゴミが散乱してるようなのはワックだが)。さらに言うとコンクリートのパークが最高なんですが、それらとお手製セクションのあれこれが共存しているような場所だとより最高。「最近はそんな場所も減ってきたよな…」なんてわざわざボヤく程のことでもないですが、各地にそれはキレイに整備・管理されるパークが増えてきたのに伴い、お手製セクションの持ち込みが禁じられている場所も増えました。それはそれでちょっと寂しい。スケートボードをする場所で、スケートをするための物体が危険物のように扱われ、禁じられるのが寂しい。「パーク内は治外法権」とは言いませんが、そこに集う有志たちによる自由でクリエイティブな活動も含めて「スケートパーク」として認めて欲しいところであります。コンクリートDIYまでOK、というか黙認されている場所もあるんですから。
さてそんなスケーターの憩いの場となり数々のお手製セクションの並ぶ、都内近郊のとあるパークも最近、一時的に閉鎖されるという騒動に見舞われました。原因としては閉鎖されている夜間に忍び込んで滑り、近隣住民からの苦情を受けてというもの。時々どうしても耳に入ってくるこういったバッドニュースに、同じスケーターとしては肩身が狭くなる気持ち。せっかく作ってもらっているスケートパーク。わかっているスケーターだからこそ、そんなことしないはず。わかっていない方のためにあえてお伝えすると、悪事なんてものの数日で全国のスケーターに知れ渡っちゃいますよ。スケーターの情報網、怖いっすよ〜。
—Kazuaki Tamaki(きなこ棒選手)









