リーダーのA-Thugを中心に、Seeda、Bes、Sticky、bay4kらによるSCARSを今回はご紹介。映画『スカーフェイス』が名前の由来というこのクルーは、川崎を拠点にハスリングやストリートの日常をありのままに歌い日本語ラップシーン衝撃をもたらしたラップグループ。ラップのスキルはもちろん、ドラッグや金にまつわるストーリーを路上の目線で生々しく語るそのスタイルはまたたく間にヘッズの心を掴むも、その過激なリリックゆえ警察との因縁は避けられず…。2006年に大傑作の1st『The Album』をリリースするも、これがメンバー全員揃っての最初で最後の作品となりました。
これまでの日本語ラップが“不良を匂わす”表現にとどまっていたのに対し、SCARSはリアルな描写で革命を起こしました。それはZeebraが「オレは東京生まれ Hip-Hop育ち 悪そうなヤツは大体友達」と歌ったのに対し、A-Thugは「Bloodsとつるみ Crackを作り Blockを仕切り Glockを握り」と歌ったようにです。
とまあそんなSCARSですが、昨年12月にはBlackEyePatchとのコラボ、今年の夏に長らく廃盤となっていたアルバムが復刻となるなど、なにやら再び動きがありそうな気がしてなりません。
そしてSCARSのリーダーであるA-Thugは元スケーターだったのですが、今春から突如スケートを復活! ということで、VHSMAGともひと絡みありそうな予感。みなさん乞うご期待。
—TM