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未来へとつなぐ
──SSPやローカルスポットへの想い

2023.08.28

 こんにちは。大島小松川公園スケートボード愛好会SSP兼スケートボードの写真を撮ったりする種田です。以前にこちらでコラム(www.vhsmag.com/random/from-ssp)を書かせてもらったのですが、あれから毎月1回の体験会を開催しています。来てくれる方たちの笑顔や、子供たちの素直な心に毎度励ましを頂いていて、今まで以上にSSPをまた滑れる場所にしたいという想いが高まっています。
 さて、8月25日に5回目のスケボー体験会を開催したのですが、この日はサプライズゲストとしてユウトが友達を連れて遊びに来てくれました(ユウトカラーのDunk発売おめでとう)。ユウトが今や日本のスケートボードにおいて大人気なのは周知の上ですが、連れてきたお友達がエリック・コストン、シェーン・オニール、ダショーン・ジョーダン、ジェイク・アンダーソンというNike SBのクルーでした。自分たちのローカルスポット、しかも今はまともにスケボーができない場所にそんな面々が来てくれて本当にうれしかったです。「外タレだから制御が効かなくてワチャワチャになったらどうしよう」との不安もあったのですが、みんなちゃんとSSPの状況と話を理解してくれて、無茶苦茶しないジェントルマンでした。そこにはきっと「ユウトのためだから」というリスペクトもあったんだと思うと、いかにユウトがアメリカのシーンに認められていて、スキルや大会の結果だけでなく人間性も認められているんだろうな、と感じた次第です。
 SSPが20年余りの時を経て、自分たちにとってそんな驚きと喜びを与えてくれました。滑れなくなったときに諦めていたらこんな出来事はなかったかもしれないと思うと、3年に渡って諦めないで協議を続けてきた甲斐もあったと思います。諦めないこと、続けることは本当に大切で、継続していくことは本当に大変です。だけど、そもそもスケートボードがまさにそれで、ひとつの技をメイクするにも、何度も何度も諦めず続けていくことでメイクできる。そのプロセスで痛い思いもするし、「まぁやらないでいいか」と諦めたりもします。「昨日は諦めたけど今日こそは!」と奮起したりもして、結局はそこにあるのはメイクしたいという自分の気持ち。「SSPでまた滑りたい!」という気持ちで活動を続けるっていうのは、結局は自分がスケートボードで教えて貰ったことをやっているだけだったりします。
 ユウトのようなローカルヒーローが出てきたこと、ビデオや雑誌で見ていたヒーローをユウトが友達として連れてきたこと、滑れなくなっても諦めずに話し合いを続けてきたこと、想いを応援してくれる人たちがいること、滑れるようになればと体験会を始めたこと、協力してくれる公園管理の人たち。そのすべてにはSSPへのたくさんの人の想いと長い年月が宿っています。それもSSPが続いてきたからこそだと思います。
 そんな中で、各地のローカルスポットを取り巻く環境はどんどん厳しくなっているように思います。それでもローカルスポットを愛する人たちが踏ん張って残していくことで、スケートボードと街を繋ぎ、スケーターとスケーター以外の人たちを繋ぎ、時に揉めることもあるかもしれませんが、話し合いをして解決していくことで、多様性を認められる社会になっていくんじゃないかと思います。だからこそ、それを根底から支えてくれている、ローカルスケーター、ローカルスポット、ローカルショップというのは大切で、それらが継続できるように支え合えるといいなと思います。
 前にも書いたのですが、僕らはたまたまユウトが出てきて、たまたま東京都という話し相手がいて…。それは本当にラッキーでしかありません。でもそのラッキーを活かして活動し、いい前例になれるようにこれからも活動を続けていきたいと思います。
 鬼スラムすることもあるかもしれませんが、自分たちの経験はいくらでもシェアしていきたいと思っていますので、何か気になることがあれば何でもいいので連絡してもらえたらと思います。一緒に頑張っていきましょう。

--種田智典

 

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