仕事のためこの12月の大半を宮城県で過ごしました。多賀城市という、仙台の隣にある市。やはり東北エリアだけあり寒さに心折れそうになる毎日で、仕事以外では外に出るのも躊躇われるくらい。嬉しいことに先週末はやたら暖かくなり、仕事を終えるやいてもたってもいられず夜は仙台市内へと足を運んでみたのです。
東北随一の大都市。仙台に来るのは3度目なんですが、残念ながら過去の記憶に乏しく、まるで初めて来た地のよう。ひとりクルーザーで流して街を移動しました。知らない土地をクルーザーで流す、これまたいい時間。それが大都会であればなおさら。右も左もわからない街を、人通りの合間を縫って流れていくソワソワ感。クリスマスシーズンだけあり、街のイルミネーションがよりそのソワソワを増幅させてくれます。行き交う老若男女の明るい会話、立ち並ぶビルや店舗の灯り、ローカルのライターがボムったであろう見慣れない落書き。もうそれだけで十分。スケーター的感覚といえば、都会らしくキレイに敷き詰まったタイルから伝わる振動がなんとも心地良い。プッシュしていると右に左に見えてくるスケータブルな物体の数々。そこに残された痕跡を見てると、自分が知っているかもしれないし知らないかもしれない、しかし確実にこの地に存在しているはずのスケーターの残してきたであろうトリックやラインをつい想像してしまいます。ごく稀に楽しむことができる、見知らぬ街の散策クルージング。それは普段トリックに打ち込んだり、チルスケしたりとはまた違うスケートの楽しみであり、スケーターとしての本能や嗅覚を研ぎ澄ませてくれるような時間なのであります。おっと。ちょっとゲトーな香りがするエリアではデッキを手に持ってですね。プッシュしてるだけでどんな人に絡まれるかもわからないからね(笑)。
さて年末。自室の清掃もそこそこに、いつからか始めたベアリング清掃が自分の年末の恒例行事となっております。パーツクリーナーで日々の汚れを落とし、オイルを差し直す。これでまた新年から気持ちのいいプッシュができるわけです。メインデッキとクルーザーは謎に5本。これだけあると一仕事なんだけど、それもまたいい時間。良いお年を〜。
—Kazuaki Tamaki(きなこ棒選手)









