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自衛と人権
──オンライン公開処刑

2020.07.17

 インスタグラムで広く拡散された最近の事件といえば駒沢パークでの置き引き。今回その被害に遭ったのは某業界関係者。シーンへの影響力がある彼の置き引き被害を訴える投稿はすぐに拡散されました。それも奏功してか後日、パークに集まるBMXライダーたちの協力もあり目をつけていた不審者を監視、そして実際に置き引きを確認し現行犯で逮捕するに至ったということです。
 盗まれた某業界関係者のiPhoneの追跡機能では盗難後近くの世田谷公園のパークにも立ち寄っていたことから、スケーターによる犯行との噂もありました。現段階ではその犯人が彼の持ち物を盗んだかどうか定かではなく、蓋を開けると置き引き犯はスケーターではない無職の男だったということです。何はともあれ、度々繰り返されてきた置き引き被害、犯人のひとりが見つかっただけでもめでたしめでたし…と喜ぶ一方、SNSで状況を確認してはモヤッとする自分がいました。
 というのも逮捕時に撮影された犯人の顔写真がまたたく間に拡散されてしまったから。「鬼の首を取ったど!」とその場にいた人が興奮のあまりにアップしてしまうこともあるでしょう。さて問題はそこから。まったく関係のない、その場にいなかった第三者によるリポストも相次いで見られたのですが、「それってどうなんだろう」と思った次第。もちろん置き引きなんて行為は許されるものでなく、相応の処分が下されるべきで犯人の肩を持つつもりもありません。しかしだからとて、赤の他人が勝手に顔を晒していいのかというと、きっとそうではないはずです。顔を晒すことで「この人を見かけたらYo! Chui」という情報を共有できるメリットもありますが、アップするにせよせめて目に線を入れてあげるくらいの情けも持ち合わせておきたいところ。
 何といってもスケートパークの利用者側も盗難被害に遭わないよう注意が必要。世界トップクラスで治安がいいであろうここ日本では、つい「平和ボケ」という状態にもなりがちです。スケートしてる間に邪魔になる財布やスマホ、荷物をどこかに置くとしたら目の届く範囲内に。そして容易く持っていかれるような置き方をしないといった対策も各自行うべき。悪いヤツに「スケートパークでの置き引きは簡単だ…」そう思わせていてはならんのであります!

─Kazuaki Tamaki(きなこ棒選手)

 



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