KYLE WALKER PRO 2

僕の町、高円寺
──あぁ、手懐けたい

2020.11.20

 手前味噌なのですが、自分のIpponが公開されました。僕や先週公開されたIpponに登場した米田 仁、兵庫からは上村 颯がメインパートを持つフルレングス(公開間近)を手がける村田寛治による撮影。別アングルからのカバーフォトを撮ってくれたのは大橋竜馬。実は両者とも近所に住む仲間であり、自然と近場での撮影となりました。当初狙っていたスポットでは珍しくキックアウトを喰らい、スポットを二転三転し辿り着いたのがその場所だったというワケ。「珍しく」というのは、僕がもう10年近く生活している高円寺近辺はスケートボードに寛容な人が多い気がするから。プッシュはもちろん、その辺でスポットをトライしていたり、人の減る夜中であれば交番も目の前にある駅前広場で滑っていても怒られることがほとんどないのです。思い返すと昨年リリースされたロブ太郎の『Time Scan』での僕のショートパート、それもすべて高円寺近辺で撮影したものなのですが、キックアウトを喰らったのは2〜3回だったと記憶しています。今回のIpponでも、言ってみれば住宅地に面した場所をチョイスしたのですが、撮影の様子を物珍しそうに見てる住人や「ケガしないようにやるんだよ〜」と温かい声をかけてくれる方もいて無事にメイクに至ったのであります(感謝)。実はその撮影で最も苦戦したのは1発目のヒールフリップ。普段なんてことないトリックなのですが、下ろしたてのニューデッキになかなか慣れず失敗を連発。その板での回し系トリックには今だに苦戦しております。あぁ、どうにか手懐けたい。
 そうそう、「手懐ける」といえばもうひとつ。近所に住むおばあさんの飼っているコーギー犬に苦労しています。スケボーの音に強く反応し、100メートルほど離れたところから僕のプッシュする音を聞きつけてはものすごい剣幕で吠えるのです。とはいえこっちもスケーター、犬に吠えられるぐらいでプッシュを止めるワケにはいきません。なので近所でお散歩中のコーギーと遭遇してはひたすら吠えられ、おばあさんにもムッとされることもしばしば。ですがここしばらくの間「ここは僕が下手に出てみよう」と、遭遇したらなるべく早くプッシュを止め、吠えられるのを最小限に抑えてみることにしたのです。結果、そのおばあさんとの関係が良くなったというか、「いつもゴメンねぇ、ありがとう」「お兄さんは結婚しているの? 彼女は?」といった世間話までするようになりました。なんつっても一番の変化は「スケボーのおじさん」と呼ばれていたのが「スケボーのお兄さん」になったこと(笑)。とはいえこっちもスケーター、下手に出る一方で「プッシュしてても吠えられないにはどうするか」を模索しております。あぁ、どうにか手懐けたい。

─Kazuaki Tamaki(きなこ棒選手)

 






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