
30分弱にも及ぶ丸ごとジェイク・ジョンソンの超絶フッテージ集 “JJ - A Retrospective” がエゲツない。2010〜20年のダイジェスト版となっておりますが、チル映像なし、スケッチーなし、甘えなしの怒涛のガチ映像はJJの生き様を映し出しているかのよう。AWSの『Mind Field』以降のコンピみたいですが、ここから漏れたフッテージも相当数あることは想像に難くありません。自分が撮影させてもらったクリップもシレッと出ていたのですが、そのときのプチエピソードを。
JJがGX1000などで来日するようになる前の2011年。ディラン・リーダーやサミー・ウィンターらとGRAVISで来日したときのアテンドが自分でした。連日撮影&デモなどで忙しなく動きまくっていた中、JJが「せっかく東京にいるから現地のフィルマーとも動きたい」と。とは言っても、オフィシャルフィルマーのラッセル・ホウテンも同伴しているし、ディランやチーマネもいるから単独行動はスケジュール的にも無理だと思うよ、と諭したけどなかなか聞き入れてもらえず…。
ツアーも終盤に差し掛かったとある朝、チームが動き出す前にJJを連れ出しスポットへ。2クリップを秒メイクで、キックアウトされる間もなくハッピーエンディング。長身プラス足がでかいのもさることながら毎回ガチで乗りにいくパワフルスタイルなので、デッキが何本あっても足りないよってくらい折れまくっていたのが印象的。当時は20そこそこの若者だったかと思います。多少無茶をすることもありましたが、同行したスタッフへの気遣いもできる天然のナイスガイでした。
それからも彼の動きを個人的にチェックしていました。自分の知る限り、いわゆるコマーシャル的なことや金の匂いがプンプンするようなことには目もくれず、ひたすら良質なフッテージを量産し続けた証が今回のコンピレーション動画なのかなと。SLAPのリッキー・オヨラのインタビュー記事で「プロスケートボーダーの仕事はスケートボードをすること」というフレーズが不意にフラッシュバックしました。一心不乱にフッテージを量産し続けるジェイク・ジョンソンの心意気に、真のスケートボーダー像を垣間見た気がします。
─KE