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その全貌が明らかに!
──大村スケートパーク完成

2022.11.23

 長崎県大村市のボートレース大村で建設が進んでいた「大村スケートパーク」がついに完成。同パークを建設したMBM PARKBUILDERSの木村将人会長と職長の吉澤大輝、そしてローカルショップJOBLESSのニッキーが対面。11月26、27日に控えるオープニングイベントに先駆け、その全貌が明らかに!

—MK

 

 

VHSMAG(以下V): まずはパークが完成した今の感想からお願いします。

木村将人(以下K): 美しいですね。カラークリートは今まで何回かやったことはあったけど、ここまではなかったので。ものすごくきれいです。本当に美しい。うちの(佐々木)優もインスタ見て「これヤバくないですか?」って言ってたくらい。他のビルダー連中も「ヤバい」ってなってると思います。色を入れると2工程くらい増えるから大変なんですけど、その価値はあるという感じ。B2ENGINEさんのこだわりもあって、立ち上がりは普通の左官材じゃなくてモールテックスを使ってるんです。だから板がぶつかっても剥がれない。

ニッキー(以下N): 最高なものができたと思います。もう、それだけ(笑)。これからシーンが育っていくのも楽しみだし、いろんな人たちに来てもらって遊んでもらいたいです。今回のパーク建設に携わっていただいた関係者のみなさんに感謝しています。

吉澤大輝(以下Y): 本当にきれいにできたなと思います。上から見た景色も海外のパークみたいだと思って。それを自分たちの力で作ることができたという、ひとつ夢が叶った感覚です。喜んでくれる地元の人たちがいるんで、これからこの場所が盛り上がっていくのが一番楽しみです。


V: 各セクションの名前はどうやって決めたんですか?

K: ビルダーたち全員に名前をつけるように頼んだんです。まずはメインセクションのひとつが「グリーンベース」。これは完全にガンダムのホワイトベースが由来(笑)。一番下から段差が少しずつ高くなっていく。ハバレッジの間にある小さいステアもオーリーダウンの練習になる。レールも低いのもあれば、反対側には上手い人がデモとかで使える大きいレールも設置してます。

Y: 麓の段々が面白いですね。一番下はスラッピーもできる。マニュアルとかグラインドとか自由にラインが組めるのがいいですね。

N: めちゃ楽しみです。僕もこういうセクション好きなんで。ビギナーも育つし、上手い人も実力次第でいろいろ可能性があるという。ラウンドもしてるし、ハバレッジの上からウォーリーもできるし。もう言うことないっすね(笑)。

V: では「ラウンドヒップ」と「抹茶プリン」の説明をお願いします。

K: 「抹茶プリン」はそもそも作るべきか迷ってたんですけど、「ラウンドヒップ」の対面のプールを掘ったときにあってもいいかなと思って作ることにしました。ボルケーノにするかモーグルにするかも迷ったんです。でもボルケーノにして良かったと思います。上でマニュアルできたり、アールを使ってスピードをつけれたり。ただ「ラウンドヒップ」はもう少し長くしたかったですね。クイックにカービングする練習にはなりますけど。でもヒップを丸めてあるから慣れたら舐めながら降りれると思いますよ。

N: 元々、低めの設定だったんですけど、慣れたときにもう少し高いほうがいいということだったんで。実際にできてみたらちょうどいいですね。「抹茶プリン」も楽しそうですね(笑)。

Y: 「抹茶プリン」はなかなか名前が決まらなかったんですけど、仕上げをした若いビルダーが「これはもう、抹茶プリンですよ」って冗談で言ったんです。一応、提案したらそれが通ったっていう(笑)。

K: だって「あ、抹茶プリンだ」ってなるでしょ。それか「抹茶ババロア」にしか見えない(笑)。一番ビタッと来たんじゃない? 今回は子供たちも親しみやすい名前にするようにしたんです。インスタで「#抹茶プリン」とか(笑)。

V: では次は「グリーンチャイナ」を。

K: みなさんご存知の通りチャイナバンクスを模したセクション。深い緑色で目地を入れてます。

Y: これはパークの中でも角度がきつめのセクションですね。クセのあるセクションが点在してるんですけど、早くこの角で削りたいですね。

N: 「グリーンチャイナ」いいですね(笑)。最近、Thrasherでもチャイナバンクスの特集があったばかりだったので、まさに欲しいと思ってたセクションです。タイトで難しいんで、上手い人がどうやってこれを乗りこなすのかが楽しみです。本物のチャイナバンクスをいなした戸倉大鳳くんがオープニングイベントでどうするのか。気になりますね。

V: では「Hitchクオーター」。

K: 「Hitchクオーター」は壁画を描いたアーティストの名前を冠したクオーター。壁画のためにあそこの壁だけ白になったんです。

Y: サイズ感として比較的大きめですね。楽しみなのはプラットフォームのガードパイプにかけて戻るという使い方。

K: プラットフォームの奥行きが600なんで、ロックンロールを深く入れてぎりぎりノーズが当たらないくらいなんですよ。だからちょうどいいかもしれないです。

N: いろいろトリックが生まれそうですね。コンクリートの美しさも映えてる。キレイな幅もあるアールができて最高です!

V: 次は「Gバンク」についてお願いします。「G」とは?

K: これは「グリーン」の「G」ですね。バンクtoバンクのフラット部分の側面にタイトなアールがつけてあります。遊び心がありますね。

Y: 元々はバンクtoバンクのピラミッドだったんですけど、ニッキーさんと話したときに側面がもったいないということになって。その意見を取り入れました。自分でも美しくできたと思います(笑)。

N: そうですね。なるべく全部のセクションを面白く使えるようにしたいし、全体的にそういうパークなんで。だからこそ、この部分もどうにかしたいと吉澤さんと話して、アイデアを提案してもらって。パークが完成するまでに一緒に飲んだんです。やっぱり作り手と地元のスケーターが話しながら完成していくっていう過程が今回はすごく良かったと思います。さらに提案もしてくれるんで。ただ作るんじゃなくて、みんなスケーターなんで、滑る人の意見をさらに良くしてくれる。これこそMBMさんに施工をしてもらって良かった一番のポイントだと思います。


V: 次の「ポップアップゼブラ」とは個性的な名前ですね。

K: 「バルセロナのスポットでしょ」と言われればそれまでですけど、インスピレーション。どうしてもやってみたかったんです。自分たちで作ってみたかった。オシャレですよね。写真も映えると思います。あとこれは自然の力で反り上がったというイメージなんで、バンクの裏は下地のままなんです。そこはこだわりですね。

Y: 見た目がいいですよね。つい突っ込んでいきたくなるようなアイテムかな。そういうのが作ってて面白かったですね。

N: 凝った遊びもできそうですよね。捉え方次第でクリエイティブに使うことができる。みんなどんなふうに遊ぶのか楽しみです。

V: では「グリーンボックス」。この長さのボックスはなかなかないですよね。

N: ほぼ7メートルのレッジですよね。これはみんなが超楽しみにしてたセクションのひとつです。高さもちょうどいい。ストリートスケーターはたまらないですね。

Y: いいサイズのボックスがドンと置いてあるっていう。両側も十分のアプローチがあるし。

K: でも色をグリーンにするということで大理石とか御影石は使えなかったんです。色を塗るわけにもいかないし。ちなみにこれはコンクリートを2回打ちしてるんです。つまり1段目を打って、その上にもう1段打ってる。普通の建設屋さんだとL型のアングルを枠に張りつけて打っちゃうんですけど、そうするとちょっとした段差ができて仕上がりが悪くなっちゃう。それがイヤだから、うちはスケーターのことを考えて2回打つ。その辺のこだわりをやるかやらないかは、スケートパークビルドカンパニーか一般土木会社かの違いですね。

V: そして「マニッピー」。えらいポップですね(笑)。

K: マニュアル台とスラッピーカーブの複合体で「マニッピー」。かわいいですよね。「みちょぱ」とか「ゆうちゃみ」とか。「マニッピー」みたいな(笑)。これもいろんな使い方ができると思います。

N: めちゃめちゃ楽しそうですね。本当にいろいろ広がるなっていう。最高ですね。バンクの上にもちゃんと乗れるんで、マニュアルもできるし。1日中あれで遊ぶ人もいそう(笑)。

Y: そうですね。エグすぎないんで、いかにテクニカルに攻められるか。スラッピーも両側でできるんです。普通のスラッピーとウォールライドぎみのスラッピー。バンクもゆるいんでテールも弾けるし。自由に使えると思います。




V: では最後にメインセクションの「Gruunボウル」。

K: これは基本的にB2ENGINEさんのデザインで、自分が全体のアウトラインの設計を担当しました。やっぱり両サイドの面が近かったんで、ボトムを狭くしました。タイトな感じなんだけど、ラウンドしてるから横に逃げられるという。慣れないうちは外側ばかり攻める感じになっちゃうかもしれないけど、内側も使っていろんなラインが楽しめるようになると思いますね。あとはバンクtoバンクの両サイドがカービングで戻れるようになってたり、要所にレール、ボックスやウォールがある。そして上の芝生エリアで親御さんがスケートを見ながらビールを飲んだりしてね(笑)。

Y: このボウルはパークのどこからでもロールインできてロールアウトできるようになってます。そしてやっぱりバンクtoバンクになってるブリッジの部分が気に入ってます。カービングしたりテールを弾いたり、いろんな使い方ができるんで。これは何年かして段差ができちゃうともったいないんで、みんなで力を合わせて1回でコンクリートを打ちました。思い入れがありますね。

K: 子供たちがトレインとかしそうですね。レースとか。

V: このパークならではの遊びができそうですね。では最後にローカルのニッキーさん、お願いします。

N: とても最高です。みんないろんなセクションで遊ぶと思うんですよ。ボウルでタイムアタックとか、レッジやプリンをやり込んだり全体に楽しさが詰まっています。パークをぐるっと滑ってみましたけど、すべてのセクションが100点超えで気持ちいいです。本当にMBMさんに施工してもらって良かったと思います。これからもスケートシーンを盛り上げていってほしい。それが一番思ったことです。ありがとうございました!

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