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初めの一歩
──変わり行くスケートショップ

2020.06.12

 週末の昼下がり、家族がスケートショップにやって来てスタッフと一緒に選んだギアでコンプリートを組んではうれしそうにしている。子どもたちのみならず、親も一緒にスケートボードを手にする姿をよく見るようになり、これまでとはまるで変わってきたショップの様子に驚いたり感心したりするわけです。長いことスケートをやっている人ほどよく言いますが、もともとスケートショップってのは独特の雰囲気を放っていて、スケーターですらなんだか入りづらい…そんな場所。接客のせの字も知らなそうなぶっきらぼうなスタッフと、そこにたむろしている常連のイケイケお兄さんたち。スケーターでも敷居が高く感じるのだから、スケーターでない人はなおさらおっかないことでしょう。そんな場所へは気恥ずかしさ半分、不安になりそうだという勘ぐりもあって、なかなか親と一緒に行けたものではなかったかと。今思うと当時クソガキスケーターの僕らはそこで一種のふるいにかけられていたようなもので、店に足を運ぶごとに徐々にそんなイメージも払拭されていくのです。諸先輩や各地のスケーターから過去の話を聞くと当時はどこもそんな感じで、それがスケートショップというものだったのでしょう。
 そんな時代を経てきたので、スケートショップがかなり明るく開けたものになってきたと感じるのは当然のこと。昨今のスケートバブルが追い風になっているのはもちろんですが、そこには各地のショップによる試行錯誤や取り組みの成果だって大きいはず。従来ショップといえばスケーターのみに向けたギアやアパレルくらいしかなかったものが、今では家具や雑貨を扱っているショップも珍しくありません。ちょっとしたカフェやギャラリースペースを設けてスケーター以外のお客さんが楽しめたり、鍼灸治療院としても機能してオバァちゃんたちまでも来店できたりするる粋なショップも。各種さまざまなやり方で近隣店舗との親交を深め、地域コミュニティや住人との風通しもぐっと良くなったようにも見えます。スケートショップは一部のコアなスケーターのためのものからより多くの人のものへ。得体の知れない場所からなんだか面白いことに遭遇しそうな場所へ。ローカルの小さなスポーツ用品店の存在を地域住人が普通に認識しているように、「あれはスケートボードのお店だ」と多くの人に受け入れられる時代に突入したと言っても過言ではなさそうです。
 誤解を招かないよう付け加えますが、従来から変わらない、昔ながらな雰囲気のショップも少なからず残っているもので、僕はそんなショップも大好きです。ネットやアプリを使った販売も定着して長いですが、今どき現代のテクノロジーを駆使せずにローカルシーンを強く支えるショップだってたくさん存在するのです。もはや売れることもなさそうな昔のスケート誌やビデオが所狭しと並べられたザ・ローカルなショップにも、何かしら面白い発見や情報が潜んでいるもの。そこにはネットでは見つけることができないリアルがあったりするからまた面白いのであります。

─Kazuaki Tamaki(きなこ棒選手)

 



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