ADIDAS SKATEBOARDING

長い板と短い理解
──ロングシット

2026.10.09

こんなことを言えば怒られちゃうかもしれませんが、ロングボードの魅力についてあまりピンときません。

通常僕らが乗っているような板よりも1回り2回りも長く、トラックの作りも少し違う、あの長い板をコントロールし何かトリックを繰り出したり、表現しようとしているのは理解できる。ただ、どう観察しても自分には謎の動きにしか見えないのです。それは自分の理解力が不足していたり、ロングボードについて知らなすぎて魅力がわからない…わかろうとしていないわけで、考えようによっては「頭が柔軟ではない」とも言えるし損なのかもしれない。もっと柔軟な思考を持ち合わせていれば、彼らからインスパイアされたものを自分のスケートボードを通して上手にアウトプットできてたのかもしれない。ただ、それを上手にこなしているスケーターというのも見かけたことがありません。

100歩譲って、ノーコンプライやフェイキービッグスピンといったトリックから発展させたトリックをデカい板をぶん回してやるのはまだわかる。でも想像してくれ。オレみたいなチビのおじさんがロングボードでスラロームしながらダンスのようなステップであの板の上でフリフリ動いている姿を。まるで滑稽じゃないか。同じスケートボード、しかしそれは似て非なるものだと僕は考えます。そしてそれは分断されたものであるとも。やっぱり僕はその昔にディッチや人の家のプールに忍び込んで滑ったところから始まり、やがてそれは空中に浮き、その動きをストリートでも活かしてトリックや滑れる場所の可能性を広げてきたスケートボードが好きなのであります。とは言えロングボードもプッシュして走り回っている分には心地よく面白い乗り物だとは思います。

それとはさらにまた別、人里離れた山道をひたすら高速で突っ走るダウンヒルのロングボード、自分がやろうとは思いませんが惹かれるものはあります。プロテクター類着用とはいえ車よりも速そうなスピードでひたすら坂を下っていくのだから相当リスキーでスリリングで、イカれている。彼らもヤバい山道を求めスポットシークに勤しんでいるのも想像に難くありません。競技人口こそ多くはないはずですが、僕はこのダウンヒルこそ単純明快なスピード競技としてオリンピックに追加されるべき種目であると思うし、そんないつかも見てみたいと思うのであります。

—Kazuaki Tamaki(きなこ棒選手)

 



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