バーチカルやデカいトランジションといったものを避けて通ってきました。というかそんなものが身近になく、触れる機会もないまま大人になり、抗体が作られないまま今までやりくりしてきています。デカいアールで高くぶっ飛んだりインバートで逆さになることができればかっこいいのですが、どうもできなかった。都合よくストリートスケーターを自称し、それらから目を背けるように過ごしてきた。そんな僕と同じ気持ちのヤツらも多く存在するに違いない(笑)。それはいつかどっかスイッチが入ったタイミングで取りかかることにしよう。その頃には伸びしろなどほとんど残されていないだろうことは目に見えているのですが…。
デカいボウルやプールのあるパークも各地に増え、いつからかそれらを上手に滑りこなし、ついには世界的コンテストで活躍する日本人の姿も珍しくなくなりました。コンテストでのランの映像を観ても、目を疑うようなトリックの連発に呆気にとられてばかり。画面越しでなく、実際にそんなデカいトランジションがあるようなパークに行くと、えげつないトリックを繰り出してくるキッズらの滑りも見かけたりします。
そんな今のキッズたちも、やがてスキルだけでなく創意工夫も取り入れ、それぞれのスタイルを築き上げていくのでしょう。まだまだ設置されている箇所も多くはなく、それゆえ人口も限定的であるはずの日本のバーチカル事情。そういや、バーチカルに特化したパートを発表した日本人ってそう多くありません。そもそもバーチカル特化型のパート自体が少なくなってきている部分もありますが、その領域でも魅せてくれる日本のスケーターが増えていくことに期待したいです。
スケートビデオがフル尺で再生されるのが当然であったその昔。バーチカルのパートが早送りされがちだったのは古今東西共通のようですが、いま改めて観るとすごいことやっているんだなと気付かされます。超絶テクニカルな回しからグラインドしていたりね。ストリートスケーターを自称しているはずなのに、テクニカルな複合トリックや回し技をそう多く持っていない自分。そんなトリックを高さ3メートル以上はあろうアールの上で繰り出されてしまってはひとたまりもないんですけどね…。
—Kazuaki Tamaki(きなこ棒選手)
















