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 自分がスケートボードを初めてゲットしたのはゴールデンウィークの頃だったと記憶しています。コンプリートで約3万円なんてのをいきなりおねだりするわけにもいかず、手に入れたのはショッピングセンターのおもちゃ売り場に置いてある2000円くらいのもの。7.5インチのポプシクルシェイプ(ノーマルシェイプ)が主流の当時、自分の買ってもらったスケボーとやらは10インチほどのオールドシェイプ。粗悪で極太のカラーウィール、ノーズとテールにはガードが、そしてレールバーも取り付けられたそれは'80年代のスケボーのスーパー劣化版。同い年ぐらいのビギナー連中はパチモンのデッキから始めるのがごく普通の光景だったのですが、自分のスケボーに関しては周りと比べても一際様子のおかしいもの。そんな板を持ってスケートショップに行ったのだからお店の人に笑われ、いたたまれない気持ちになってみたり。
 それから少しずつおねだりを繰り返してはギアを取り替え、何ヵ月かを経てまともなスケートボードが組み上がったとき、やっと一人前のスケーターになれたような気がしてそれはもううれしいものでした。また自分の町にもローカルスポットがあることを知り、通うようになったのもほぼ同時期。自分にとっての初めてのローカルスポット…そこでボックスやレールを置いてすでにスケートしていたのは年上の先輩たち。正直、来る場所を間違ったか、自分がスケートに手を出したこと自体が間違えだとすら思いました。年上の先輩とは言ってもまだまだ中学生、世間的には未熟な少年たちです。そんな先輩たちは耳や口にはでっかいピアス、そしてすでに酒・タバコにバイクと年相応でない嗜みをする不良集団で、そりゃもうスケート始めたての中1少年の自分にとってはおっかない人たちでしかありません。しかしこの時すでに50-50やキックフリップといった基礎的なトリックを習得していたのが幸いし、彼らはすんなりと僕を仲間として迎え入れてくれました。仲間として迎えられたがために「オレもあと1、2年すりゃそうなるのか?」と不安を抱いてはいたものの、結局自分は不良になることもなく、比較的健全な10代を過ごしておりました。
 振り返るとそんな不良スケート中学生も実に個性豊かだったなと。高めのボックスでフルプッシュのフリップ5-0をハズさない人、ノーリーやスイッチがやたら上手い人、ダントツでオーリーが高い人、なんでも上手くて当時初めて地元で開催されたAJSAのコンテストで好成績を残した人、いきなりモヒカンになった人、「風●で童貞を卒業してきた」と嬉々として語る人などなど…。町内から外に出向くタイプの人らではなく、あまり知られた存在ではなかったのですが、実はアンダーグラウンドでヤバい人たちだったのだと後になって思うのです。
 残念ながら、彼らはとっくにスケートボードをしていません。事故や病気で若くして亡くなってしまった人もいます。あれだけイケイケで尖っていた彼らも、今はきっとニコニコと丸くなっていることでしょう。彼らに続いて自分ら世代も、小さな町の駐車場に20人くらい集まってスケートをしていたのですが、今なお残るはわずか数名。当時集まっていたスケーターがみんなやめることなく続けていたら有名になる人も出てきてたり、町にパークやショップができて強いコミュニティやシーンが形成されていたかもしれません。地元の隣にある浦添市がまさにそんなところ。自分が育ったザラザラの駐車場は今やスケートスポットとしての跡形もなく、町には現在どれだけの少年少女スケーターが存在するのかもはやわかりませんが、彼らが今後いいシーンを築き上げていくことを期待するほかありません。他人任せもいいところだけど(笑)。

—Kazuaki Tamaki(きなこ棒選手)
 




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