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「スカルなんて時代遅れ」それから28年後、改めてスカルについて考える
──スカルモチーフ

2018.11.30

 スケートボードを始めたての頃に乗っていたデッキって、けっこう記憶に残っていることでしょう。僕が初めて手にしたデッキはショッピングセンターで売っているようなパチモンのヤツ。2本目に乗ったデッキも残念ながらパチモン。パチモンの中でも少しグレードの高い1万円ぐらいのコンプリートからバラされた板が6,000円で売っていたので、それにしばらく乗ってました。中学生の自分に1万円のデッキなんてそう簡単にゲットできるワケなく、パチモンで6,000円しようがこれが最善策だったのです。
 さて、そのパチモンのデッキには煙の中にスカルがあるという、さもキッズのハートを鷲掴みにしそうなグラフィックが描かれていました。それ以降、スカルが描かれた板に結構な枚数乗ってきた気がします。よくよく考えてみると、スカルをモチーフにしたロゴやデザインを使うスケートブランドって多かったりします。パッと頭に思い浮かんだだけでもBlind、Zero、Powell Peralta、Death、ドメスティックだとMxMxMといったブランドが挙げられます。デッキのグラフィック以外にも、Tシャツやステッカー、広告を含めると無数にあることに気づかされます。スカルモチーフのものが特別好きなワケではないのですが、試しに自分の持っているTシャツをざっと数えてみるとスカルの絵が入ったものだけで15枚…。なにより、デザインやアーティストのタッチひとつでポップにもクールにも、ワルそうにも表情が変わるのだから面白い。
 そう言えばブランド名にもロゴにもスカルが入ったSkull Skatesもありますね。ハードコア好きのニーチャンがよく着ているイメージがありますが、レジェンドスケーターを多く輩出したれっきとしたスケートブランド。今年で設立40年という歴史を持ち、なんでもそれを記念に祝うパーティも開かれたようで、日本のバンドによる演奏やアーティストの展示は同ブランドのお膝元、バンクーバーのローカルらを唸らせていたとのこと。近年日本人スケーターの世界各地での活躍も目覚ましいですが、アーティストサイドとしても日本人が海外スケートブランドと密な活動をしているのも素晴らしいことですね。
 ちなみに海外ではスカルは死の象徴というよりは人生、復活、再生といったプラスの意味合いで捉えられているんだとか。そう考えると、スカルの絵の入ったデッキや服を着るのもなんだか違った気持ちでいけちゃったりしそうですね!

─Kazuaki Tamaki(きなこ棒選手)

 

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