Nike SB dojo | スケートパーク

時代の流れについていくべく本来の自分を見失いがち?
──得意分野

2019.01.04

 新年明けましておめでとうございます! 今年は天皇陛下が退位され新天皇が即位、それに伴い平成から新たな元号に変わるということもあり、激動の1年の予感がしてなりません。そして勢いあまりまくりの国内スケートシーン、さらなる加速も期待できることでしょう。みなさまにとって今年も健全で最高のスケートイヤーでありますように!
 「スケーターならスケートしてなんぼ」を前提とした上で、今年も滑れる限り滑って得意分野を広げていきたい。ということで、最近読んだダコタ・サーヴォルドのインタビューのエピソードを紹介したいのですが、彼が幼少期から一緒に滑ることが多かったのが同じアリゾナ出身のJAWS(アーロン・ホモキ)だったそう。ある日、屋根から飛び降りるスポットで目撃したのは、落差をものともしないJAWSのスキルとタフな身体。「こりゃ敵わん、あのスタイルは自分には向いてない」と感じたことが自分の得意とするレールでのスケートを磨いていくきっかけとなったそう。そうして、ともにスケートしていくうちにダコタはレールがどんどん上手くなりJAWSに差をつけていったとか。それが報われ今やハンドレーラーの代表的なひとりになりましたね。
 得意分野を伸ばし、自分のスタイルを確立する。誰もが頭ではわかっているはずのことですが、実践するのはなんと難しいことか。時代の流れについていくべく「あのトリックも欲しい、これもやらなきゃ」で本来の自分の得意分野を見失いがち。また、周りのスケーターと自分を比較してしまうのも自然なこと。自分がこのYo! Chuiを書くにあたっても同じことが言えます。もともと初代Yo! Chuiを執筆していたハギシこと萩原くんから受け継ぐこととなった自分。年もひとまわりは離れているし、当然スケート歴も違う。日本屈指のスケートメッカ中野をスケートの拠点とし、スケートショップに立って国内外の多くのスケーターをケアしてきた彼。かたや東京から遠く離れた地方の小さなスケートコミュニティで育ってきた自分。経験値や情報量に雲泥の差があるのは歴然です。またハギシ以外にも、スケート事情に精通し経験を積んできたスケーターが多くいるのは百も承知の上で、このYo! Chuiを引き継ぎました。やはり、以前のハギシの文章と自分の文章を比べては落胆することも多々ありでしたが、最近ようやく自分の書き方みたいなものをコツってきて、以前と比べると原稿もスムースに書けるようになってきました。自分の知らぬところでそれは文章にも表れているのだろう、身近な友人から「最近スタイル出してきてるね」なんて言われることも。
 もちろん今年もできる限り多くの現場に出向き、生きた情報をゲットしてこのYo! Chuiに昇華させていきたいと思うところ。ハギシには「こりゃ敵わん」と思うことばかりですが、自分と彼の滑りが違うように、自分は自分のやり方でやっていくのみ。そうあって然るべき。これもまた、紛れもなくスケートボードを通して得てきた教訓なのですから。

─Kazuaki Tamaki(きなこ棒選手)

 

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