
世界都市ニューヨークはいつの時代も魅力的です。言わずもがなそれはスケートボーディングの世界においても例外ではなく、今も昔も国内外を問わず多くのすばらしいスケーターたちがここを訪れ、都市空間が与えてくれるインスピレーションをこの街の至る所に「創造的な遊び心」でもって刻み込んでいます。
なぜにここまでこの都市は魅力的なのか? 何がこの都市をここまで魅力的な場所たらしめるのか? それはもちろんこの街の利便性や環境面での充実度、そして何よりも経済を動かし、それを支える現代人の生活の日々の糧の源である「仕事」というものがここには詰まっているからなのであろうと思います。さらに、もっと感覚的な空気というものに近いような魅力、それはこの都市が持つ多様性に対する寛容さであるのではないかと思うのです。この街に暮らし、行き交い、訪れる人々が直面するこの街で生きることの難しさに対し「寛容である」ということは欠かすことのできない姿勢なのではないでしょうか。
人種や年齢、性別も異なるさまざまな人たちがお互いの違いを認めて、共通の価値観にまっしぐらな姿は心打つものがあります。それがたとえ子供の遊びの延長みたいなモノであってもです。
2001年の今日、この魅力的な都市を襲った不幸から13年、世界がどんどん寛容であることに臆病になってきている感じがするのは僕だけでしょうか?
--TH (Fat Bros)