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生粋のスケートボーダー、アンディ・ロイという男
──TILL DEATH DO US PART

2013.09.27

 最近、プロスケーターであるという生き様は随分とスマートになったものです。それはルックスがイケてるってことだけじゃなく、そのライフスタイルそのものが実に優雅になったということ。きっちりとスタイリングされたヘアスタイルと清潔な装い。午前中はコーヒー片手にソーシャルネットワークに勤しみ、午後からはシャレた車で近くのインドアパークまでしばしドライブ。パークに着いたらキックアウトの心配なくしっかり練習。しばらくするとカメラやビデオを携えた裏方さんが下調べ済みのスポットへご誘導。ここからは仕事の時間。重ねた練習で成功のイメージを確立済みのトリックをきっちりメイクして結果を残す。あとはワイフと愛犬が待つ自宅に帰り、撮影で酷使した身体に癒しの時間を与える。
 もちろんこれはあくまで一例であって、数多のプロスケーターがこのようなライフスタイルを謳歌しているわけではないけれども、こんなライフスタイルに憧れを抱く若いスケーターはきっと多いはず。誰だってそうかも。
 しかしこんな優雅さとは程遠い、別次元の世界でスケートに人生を捧げ続けるプロフェッショナルたちが居続けることも、このスケートの世界の面白いところ。今回紹介するアンディ・ロイはまさに死がスケートと彼を隔つまで、そのライフスタイル、すなわちその生き様を変えることはしないであろう真のスケートプリンス。
 そのスケートのキャリアは僕が知る限りにおいても相当長く、老舗Santa Cruzでそのキャリアをスタートした後、アラン・ピーターセンやカーマ・トシェフ、そして仙台が誇るスケートボーダー丸山晋太郎もかつて在籍していた骨太集団、Consolidatedでその存在感を確立。そしていまや北カリフォルニアを代表するカンパニー、Anti Heroを設立当初から支え、ブランドのコンセプトそのままの破天荒っぷりを遺憾なく発揮。その後しばらく行方をくらますも、現在はまた第一線で、その強烈過ぎるキャラクターと物怖じしない真っ直ぐなスケートスタイルで注目を集めるまさに本物。プロフェッショナル。
 頭から全身に広がる刺青、入れ歯だらけの口、嘔吐、ディープキス、フェイキーボンレスからのガムチョップ。これら優雅さとはかけ離れた要素すべてがスケートボーダー、アンディ・ロイという生き様を構成するすべて。そしてこの生き様を信じて止まない彼の情熱は色褪せない。これぞビューティフルライフ。リスペクト。でも絶対一緒にツアーには行きたくない人オンリー&ナンバーワン。

--TH (Fat Bros)

 




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