今でこそパークやローカルスポットなんかによく設置されているスラッピー用のパーキングブロックやカーブ。高めのボックスへのアプローチが少々しんどくなってきた中高年スケボー少年少女を飽きさせることもなく今日も虜にするいいオモチャ。キッズやイケイケのヤングガンも時にコイツと真剣に向き合ってたりもします。なんつっても省エネで突っ込むことができるのに、トリックを捻り出した際の満足感といえば一丁前。ローリスクハイリターンもいいところであります(…とは言え、やられる時はやられるよ)。
ロンググラインドに掛け替え、時に複合的で高難易度なトリック。もはやスケートボードのひとつのジャンルと呼べるくらいにまで発展したスラッピー界隈でありますが、そんなムーブメントが起こり始めたのも2010年代になってから。オールドトリックのひとつながら、それまであまり注目されてこなかったトリックっていう認識です。それまではかく言う自分も、まれに見かけるトリックのひとつという見方でしかなく、「なんでこの低いところでオーリーせずグラインドしてるの?」っていうギコイ見方をしていたもので、ここまでこの遊びが人気になるとは考えてもいなかったってわけ。
スラッピー狂がここ日本でも増加するのに先んじて海の向こうではすでにちょっとしたムーブメントになっていたのでしょう。サンフランシスコのDMV(自動車教習所)のおそらく休館日であろうタイミングで、ゲリラ的に行われたスラッピーコンテストの映像を見た時はけっこーぶっ飛ばされました。大の大人たちが、わずか10センチそこらのカーブで思い思いのスラッピートリックを繰り広げ、大盛り上がりしているんですから(そこには今村昌良パイセンの姿も)。やれハンマーだテックだNBDだ、「スケートビデオはこうじゃないと」というものとはかけ離れ、大して凄いことをやっているわけでもないのにやたら楽しそう。そんなのに衝撃を受けたのでありました。
そして次第に憧れを抱くようになってくる名物セクション(?)のレッドカーブ。日本じゃ滅多に見かけませんが、アメリカ行けばそこらで見かけることができる塗料がコッテリのったワックスいらずのレッドカーブ。スラッピーの面白さを知った上で、いざアメリカに出かけた際そこらでひとしきりスラッピーを嗜み、トラックや板にベッタリついた塗料を見てはニンマリするかつての自分なのでした。あのレッドカーブを日本でもやりたくて、近所の駐車場のカーブを夜な夜な赤ペンキで塗ったのは若気の至りだよ(工事のためほどなくしてRIP済)。
—Kazuaki Tamaki(きなこ棒選手)







