PENNY

 梅雨シーズン突入、今日も大事な休みが雨で滑れずダメになってしまった…。毎年6月21日のGo Skateboarding Dayもいつも雨だし、梅雨前線って我々スケーターの天敵ですよねぇ。
 家から駅までの5分ちょいという近距離でも歩くのが面倒に思う僕は、以前雨の日の通勤用に真っ赤なプラスチック製クルーザーを買いました。俗にペニーというヤツです。大英帝国出身の目深に帽子を被った、キノコのグラフィックがアイコンのあのスケーターじゃないですよ(おっと失礼、しかし知らない方は合わせて要注意)。4、5年前に流行ったあのペニーです。ちょっと前に街ゆくお洒落さんたちがこぞって持ち歩いたりカバンに引っ掛けていたアレです。Stereo Skateboardsからリリースされた同ジャンルのプラスティック製クルーザーのCMも注目を集めましたよね。
 このペニー、ビギナーが手を出すのにふさわしい低価格と見た目のポップさで市民権を得たのでしょう。しかし、あの不安定さとグリップの無さはリアルスケーターにも扱いが難しかったりするものです。おそらくペニーで初めてスケボーに乗ったという人はなおさらでしょう。かくして人通りのあるところでは怖くて乗れるはずもなく、手に持って歩いたりカバンに引っ掛けているだけの人が増えペニー=ポーザーの印象ができ上がってしまいました。流行時には危なっかしいプッシュで乗り回していた人もたくさんいましたが、最近は減ったように思います。その一方で、流行り廃りに関係なく乗り続けることで上達し、慣れたプッシュでペニーを操る人もチラホラ見かけます。
 とは言え今だにポーザーの印象の強いペニーですが、とあるプロスケーターが出したペニーのパートはリアルスケーターでも驚愕の内容。その名もマノロ・ロブレスというDarkstarのライダーが、ペニーのサイズ感や特性を生かした好パートを残しています。正直ここまでできるとペニーの見え方も変わってくるのではないでしょうか。
 かつてペニーが大流行した時、「これあと5年後にはプロなんかが出てきて(僕は裏でペニプロと呼んでいた)とんでもないトリックなんかも開発されていき、スケートボードのひとつのジャンルを築いていくのかも」なんて思っていました。そして「世界で活躍する日本人ペニプロなんかも出てきて…」って想像を膨らましていましたが、よくよく考えるとそう簡単にできるモノじゃなかったですね、スケートボードって。自分のこの勝手な未来予想は、さらに5年先の世界で実現していることに期待するとします。

—Kazuaki Tamaki(きな粉棒選手)

 

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