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BGMもパートを構成する重要な一部。その楽曲使用料についての是非
──ダブルスタンダード

2018.08.10

 ほとんどの場合において、スケートやオフシーンだけでなくBGMもまたビデオを構成する大事な要素。個人のパートともなれば使用する楽曲はその人にとって多少なりとも思い入れのあるものでしょう。曲を自分らで制作しちゃうような猛者も中にはいるものの、ほとんどの場合他人の楽曲が使われます。そこで問題になるのが著作権。どんなものであれ人の創作したものには著作権というものが発生するということ、そしてそれを勝手に使っちゃダメだってことは中学生でも知っているはず。その問題をしっかりとクリアしている制作者以外、つまり素人が作った映像の場合だと音楽を無断使用してることが結構あると思います。ギアや靴を消費し、さらに撮影機材や移動費だってバカにならない。苦労して映像作品を作ってネット上にアップしたり、販売したとしても何万枚も売れるワケない。そんな状況に加えて音楽使用料をまともに払ってちゃ赤字覚悟の厳しい世界ではないでしょうか。これまで自分も仲間らとパートや映像を作ってきましたが、良くないことだと知りつつもそのBGMは、その…勝手に…ゴニョゴニョ(おっと、カスラッ…いやジャ●ラックが反応しそうなので多くは語らないでおこう)。
 しかしながら、勝手に音楽を使うことは有害なだけとは思っていません。映像を作ってネットにアップすれば誰でも閲覧できる時代、スケーターに限らず多くの人に観てもらうことができます。それだけ視聴者の耳にBGMも届くのです。映像とともに聞こえてくるBGMは時として人の心を揺さぶることもあるでしょう。スケートビデオがきっかけでパンクロックに出会い、今なお心揺さぶられ、いくらか人生狂わされたであろう人間がここにいる。今でもスケートビデオがきっかけで新しい音楽と出会う時もある。それが音楽使用料を払う、もしくは音楽の提供を受けるといった正規の手段を経て使用されたBGMであればベストなことだし、勝手に使用されたものであれば褒められたことではないにせよ、観る者に訴えかけるのに一役買う側面だってあると思うのです。実は僕が以前プレイしていたパンクバンドで、ガールズオンリーのスケートビデオ『Joy and Sorrow』に1曲提供したことがあります。バンド内でスケートをするのは自分だけでしたが、曲提供の相談に対しては満場一致、ふたつ返事でOKが出ました。もちろんビデオをゲットした人をはじめ、より多くの人の耳に音楽が届くのが期待できるからであります。「著作権云々に縛られるよりも、自由にさせてくれたほうがみんなハッピーだよな」と思ってもみたり。
 なんだかもっともらしいことを述べ、音楽の無断使用を肯定するような発言をしてしまいました。というかせっかくなので肯定という立場で言わせてください。やり方としてはちょっとズルイかもしれない、しかしそこには使用する楽曲やその作り手へのリスペクトの念もありきで、そしてスケーターなんて金無いヤツばっかりだし、そこんとこ多目に見てくれないでしょうか、拝啓カス…ジャ●ラック様。
 ところで一方、お隣の国々で日本のアニメキャラクターなんかが無断で使用されているというニュースが度々話題になります。そしてそのニュースを聞くたびに「そんなモン、処罰されちまえ!」と思うわけです。あれ? スケートビデオのBGM無断使用は肯定しておきながらこれはダメ? これってもしかして俗に言う「ダブルスタンダード」ってヤツなのだろうか…。やれやれ。

─Kazuaki Tamaki(きなこ棒選手)

 

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