なんてこった。アラン・ゲルファンドがオーリーの生みの親として昔から注目されていますが、実はバックサイドオーリーのほうが先に実践されていたとは…。ゲルファンドのニックネームがオーリーであるためこのトリックはそう命名されました。しかし現代で言うところのバックサイドオーリーはJTエアー、またはバックサイドノーハンドエアーとしてオーリーよりも前に発案されていたのです。
このトリックの発案者はジェフ・テイタム。すべての始まりはプールでのバックサイドキックターンでした。そのキックターンがライトを越え、タイルを越え、やがてコーピングにかかり、ワンウィーラーやエッジャーとなり、リップを越えて宙を舞うように。このトリックの根底にあるのは空中でのバックサイドキックターン。
ということで、ゲルファンドのオーリーが先に記録されたため、テイタムのトリックはバックサイドのオーリーとして広まったのでしょう。もしもテイタムのそれが先に記録されていれば、現代のオーリーはJTエアーと呼ばれていたかもしれません。
歴史は見方や伝え方で大きく変わってしまうということを再確認する機会となりました。ちなみにこのようなファクトを知るきっかけとなったのは、もちろんジェフ・グロッソのLoveletters to Skateboarding。同番組が故グロッソに捧げるフィナーレエピソードも先日公開されたばかり。今回は日本語字幕なしですが、興味があるスケーターはそちらもチェックしてみてください。なにはともあれ、正確な情報を闇に葬ることなく記録を正し、他界してもなお新たな発見をもたらしてくれるグロッソには感謝しかありません。GROSSO FOREVER!!
--MK