ADIDAS SKATEBOARDING - TEKKIRA CUP X MOMIJI NISHIYA

ギアも心もたまに洗浄
──延命措置

2026.04.24

 自分の場合、約2ヵ月に1度のペースでデッキを交換します。ノーズやテールの先端がけっこーチップし、板の弾きも悪くなってようやくデッキを交換しようとなるわけだ。もっと頻繁に交換すりゃ板の弾きもずっと気持ちいい状態でいられるんだろうけど、貧乏性というヤツだろうか。ある程度消耗してはいい感じに馴染み、愛着も湧いてくるころに板を次また次と交換するのは自分の性ではないようだ。
 そしてデッキ交換のタイミングに合わせてトラック周りのメンテナンスもするようにしています。具体的にはブッシュの締まり具合の確認や交換、ベアリングの洗浄と油差し、アクスルナットがスムーズに回せるようにするためのシャフトのネジ切りなど。休日の前の夜など、比較的時間のあるタイミングで一気にやってしまう。デッキテープに切り込みや落書きといった装飾を加えたり、レールバーも欠かさず付けたりするもんだから、時間がかかります。だいたい4時間前後という時間を費やすのだから、気合いを入れて取り組みます。今や珍しい1時間超のスケートビデオを鑑賞する時みたく「よし、いくか!」に似た、気分が乗った時に一気にやるのです。それなりに疲れる作業ながら、その時間は板と向き合っている感覚もあるので、ひとり黙々と打ち込む至福の時間だったりもします。
 いつから毎回こんな面倒なことをやり始めたのか記憶は定かじゃありませんが、そのおかげか急な不具合に見舞われるなんてこともここずっと起きていません。パークやスポットで滑っていたらナットやベアリングの玉が飛んでって強制終了…ということが皆無なんですね。強制終了喰らって、普段ならプッシュで行き来する道のりを歩いて帰るのは最悪の気分。かつては度々見舞われていたそんな事態。それがなくなるのだから、2ヵ月に一度のメンテナンスはやり甲斐にもなっております。
 違う角度から見ると、不具合の現象というものはメンテナンス云々というよりも、トラックやベアリングの質が上がったおかげなのかもしれません。シャフトがズレたり曲がったり、キングピンが折れたり…といった不具合もあまり見られなくなりました。しかしその上でなお、時折メンテナンス作業をやるってのは面倒臭がりの方にもオススメしたい。ベアリングの汚れが浮いてくるのと同時に心が洗われます。言わずもがなギアの延命にも関わります。ギアの延命、すなわち売り上げに即直結するわけでもないのに、店員が嬉々としてメンテナンスを施してくれるショップがあればきっとそこは本物だから、大切にするといいぜ!

—Kazuaki Tamaki(きなこ棒選手)

 



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